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新卒・第二新卒の海外就職はアリ?社会人経験が浅い人の海外就職

投稿日:2019年4月3日 更新日:

未経験者の海外就職活動について今回は素直な意見を述べさせてもらいます。

当サイト【転職成功へのABC】は、主に20代後半~40代の方へキャリアアップや、働き方の多様性の一つとして【海外就職・海外転職】についてご紹介しています。

ただ、ありがたいことに多くの若い方(特に大学生や入社間もない方)から【新卒、第二新卒で海外就職はできますか?!】とお問い合わせを頂きます。

新卒や既卒者の海外就職実践記のようなサイトはたくさんあるので、成功体験等は良く目にすると思いますが、今回は実際に駐在・外資の現地採用を経験してきた目線で、新卒・第二新卒の海外就職について書いてみます。

是非、意見の1つとして参考にして頂ければ幸いです。

 

新卒海外就職はアリ?

可能か不可能か?で問われればもちろん【新卒で海外就職は可能】です。

ただし、個人的には【あまりおすすめしない】です。

新卒やフリーターから海外就職に成功した人のインタビュー等はネットで探せばたくさん出てくると思います。

就労ビザの問題もあり、欧米、シンガポール、香港等の先進国ではかなり特殊な経歴なり技能が無い限り難しいです。

しかし、東南アジアなど現在進行形で発展している国であれば、ビザについても厳しくない国が多い為、チャンスはあります。

もちろん、第二新卒(入社後1年~3年経験あり)であれば、社会人としての一般的なマナーもある程度身についていると思いますので、新卒よりは可能性が高くなります。

 

 

新卒や既卒の人の雇用形態

新卒の【日本の企業での一般的な就労経験が無い人】を雇ってくれる会社は、基本的には日系の現地採用、または現地ローカル企業の採用に絞られます。

駐在員としていきなり新卒や経験なしで雇ってくれる会社は基本的にありません。

後ほどメリットデメリットでご紹介しますが、駐在員と比べて日系企業やローカル企業の現地採用は、お給料や手当がかなり低いです。

現地社員よりは多く貰えるとは思いますが、物価の安い国でも節制をしながら暮らす事になります。

 

新卒カードが輝くのは日本だけ

海外の就職活動は、何処へ行っても【実力と経験、経歴】を求められます。

日本では、特に秀でたスキルや行動力が無い人の場合は、新卒で入社できる会社が一番待遇が良かったりしますが、海外は逆です。

現地の人たちも、とにかくいろんな会社で経験や経歴を積み、どんどん待遇の良い会社へ転職をしようと頑張っています。(いわゆるジョブホッパーが多い)

 

 

海外で日本人に求められるモノ

少し話題がそれますが、海外求人で、我々日本人が求められている物はなんでしょうか?

現地の給料が安いスタッフを雇わず、わざわざ割高な日本人をビザサポートまでして雇う理由は?

こう考えると、基本的には下記のような事が求められている事が分かります。

  • 日本人・日本企業相手の応対
  • 日本の会社員としてのマナー、働き方
  • 現地社員にはない勤勉さ

外資系でも、ローカル企業でも、日系企業でも求められるのはこの3つのうちどれかです。

ですから、いくら英語が堪能で、TOEICが900点台である事をアピールしてもあまり意味が無かったりします。
結局、応対やサービス、営業をする相手は日本人ばかりだったりしますので・・・・

私は現在、ドイツ資本のメーカーの香港ブランチで働いていますが、日本人は私一人です。採用後、ずっと日系企業担当部署のManagerとして勤めています。

もちろん、社内のコミュニケーションや本社とのやりとりでは英語や中国語(広東語)が必須になってきますが、外で営業や応対をする際はほぼ日本人相手なので日本語で仕事をしています。

そして、外資系といえど日系企業への接待等はもちろんあります。

語学はあくまでも【コミュニケーションツールであって、【海外での仕事】とは全く関係が無いという事を御理解いただければと思います。

言い方が悪いですが、英語等の語学力が堪能な事を必死で自己アピールする人は、雇ってみたら仕事内容スッカスカというパターンが海外では非常に多いです。

 

 

日系の現地採用<日本の採用

これは一概には言えませんが、私の観測範囲(タイ・香港・ドイツ)で日系の現地採用で働いている方々は結構苦労されています。

実際に、日本では名の通る立派なホワイト企業であっても、海外子会社は【治外法権】というパターンが非常に多いです。

海外の日系現地採用に限定してみると、ブラック企業の率は日本国内の比じゃないと思います。

 

何故、海外の日系現地採用はキツイのか?

そもそも、日本企業の現地法人が現地で日本人を雇う大きな理由は、【コストをかけずに使える手頃な人材が欲しい】という1点だからです。

会社全体として今後も活躍してもらいたい人材は、別で日本でちゃんと採用していますし、駐在員として海外に送ります。

多くの現地法人社長が、現地採用の日本人は使い捨て感覚ですし、下手をすると現地スタッフよりも扱いが酷いです。

(現地スタッフは定時で帰って有給もフル消化なのに、現採の日本人はサビ残、有休とれない、パワハラ、土日もパシりなど、腐るほど見てきました。)

仮に新卒で現地採用で採用されたとしても、誰が新人教育をしてくれるのでしょうか?マナー研修は?OJTは?

そんなものは基本、存在しません。

私自身、タイでの駐在経験は2年と短いものでしたが、取引先の日系企業で何人もの現地採用の方々が心を病み、退職して日本に戻ったり、そのままタイで沈没してしまっているのを見てきました。

 

 

新卒海外就職者のキャリア構築

 

では、新卒で幸運にも海外の現地採用に滑り込む事が出来て、3年~5年ほど働いた後、日本で再就職する時はどう評価されるでしょうか?

残念ながら、日本の多くの企業(特に大企業)においては、駐在経験は重宝されても、現地採用経験はあまりプラスになる事は少ないかもしれません。

未だに、日本の大きな企業の実権を握っている高齢の方々の現地採用経験者に対する印象は

The・上司
新卒から海外とか我が強いやつだな
The・上司
日本のビジネスマナーを知らないんじゃないの?
The・上司
遊んでたんじゃないの?

・・・・こんな事を平気で言うような方が非常に多いです。

それでいて、「やれグローバル化だなんだ」というのですから、ちょっと滑稽ですよね。

でも、残念ながらThe・日本企業!の様な会社は、新卒から海外で働いてきた人材よりも、真面目に日本で働いてきた主張の少ない日本人を採用します。

もちろん、私の知り合いでも日系現地採用でバリバリ働いて充実した生活を送っていらっしゃる方もたくさんいますので、一概には言えません。

しかし、待遇などの問題で、苦しくなる【傾向】があるという事を御理解いただければと思います。

>>日系現地採用で働くメリット・デメリット

>>海外でもブラック企業は存在する!?

 

 

新卒者の海外就職活動について

では、実際に新卒の人や第二新卒の人がどうしても海外で就職したい!という場合はどのような行動を取ればいいでしょうか?

結論から言うと、海外就職で必要なのは【経験・経歴】【行動力】【コネ】 この3つに尽きます。

新卒や第二新卒の方は、経験や経歴でアピールが難しい為、残りの【行動力】と【コネ】をフル活用して就職活動を進める事がポイントです。

 

現地の転職エージェント等に相談する

現地密着型のエージェントは、現地採用やローカル採用を幅広く取り扱っているので、まず相談してみる事をおすすめします。

また、過去の未経験者、新卒で採用された人がいるかどうかなども聞いてみましょう。とにかく、生きた情報を入手する事が非常に大切です。

ネットで求人を見ているだけでは実態がつかめません。

>>働きたい国別の転職エージェントまとめ

 

とにかく現地に行く

海外就職を目指すのであれば、まず一度現地に行ってみましょう。

そして、転職エージェントと【直接】話をしてみることをおすすめします。

転職エージェントのキャリアアドバイザーも人間ですから、【直接会いに来るくらい海外就職に賭けている】という熱意が伝われば対応も良くなる可能性がグッと高まります。

また、実際に現地に行ってみて、ただの憧れや観光気分ではなくて、「この国で働きながら暮らす」ことを考えながら街を歩いてみてください。

どんな国でも、良い所と悪い所があります。個人的には長く海外で働きながら暮らしていますが、やはり終の住処は日本だな…と考えています。

観光目的では無い視点で訪れてみると、考え方が変わるかもしれません。

 

ワーキングホリデー、インターンでコネを作る

この方法については、私自身試した事も無いですので自身を持っておすすめ出来るものではありませんが、インターンの募集等に積極的に問い合わせをして、6か月なり1年なり働いて、そこで採用してもらう方法です。

ワーキングホリデー制度は、基本的にはアルバイトのような仕事をしながら語学勉強などで交流を深める事が本来の目的の為、正社員として働く事はできません。

しかし、アルバイト先を選び、相手に気に入ってもらえれば採用・就労ビザサポートをしてくれる可能性があります。

私の香港の知人も、ワーホリのバイト先(事務のバイト)でトップの方に非常に気に入られて、そのまま後日正式採用されて今でもバリバリ働いている人もいます。

ただし、同時にワーキングホリデーで単純なアルバイトで消耗し、海外に来た意味や喜びを見失って日本に戻る方も多いのでご注意を・・・

 

 

第二新卒、海外転職におすすめの転職エージェント

第二新卒の方や、経験がまだ浅い20代前半の方の海外転職は、新卒者と比べると可能性がまだまだあります。

キャリトレは、グローバル求人専門のサイトがあり、若い方の海外就職を全力で支援してくれます。

また、人工知能があなたにあった求人をおすすめしてくれる面白い機能や、コラムや特集も非常に面白いので、是非一度チェックしてみてください。

>>キャリトレの詳細はこちらから

 

 

まとめ

全体を通して、新卒や未経験の方の海外就職について否定的に書いてしまいました・・・・

しかし、実際に10年間海外で働いている間に、たくさんの若い方の海外就職の現状を見てきた率直な感想です。

そして、実際に新卒で海外に飛び出して海外就職をしてエネルギッシュに働いている人達は、【そもそもこんなネガティブな意見は無視して挑戦していきます】

それくらい、海外で働きながら暮らすことに強い憧れと行動力があれば、きっとうまくいくと思います。

海外で働く動機について、一度ご自身の中で整理してみて、それでも海外へ行きたい!という方は是非挑戦してみてください!

海外就職に興味のある方は、下記の記事で海外就職の進め方についてとおすすめの職種について徹底的にまとめましたので是非ご参照ください。

>>海外就職しやすいおすすめの職種と具体的な転職方法を徹底調査!

 

P.S

第二新卒で転職に成功して、人事部で長く働いている私の弟がサイトを作っているので、第二新卒枠の転職を検討している方は是非チェックしてみてください↓

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