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ロシアの幼稚園で日本語教師として働いた経験【海外就職体験談】

投稿日:2019年4月3日 更新日:

H.Tさん(女性 36歳)

ロシア通訳→現地採用で保育園の日本語教師へ

 

夫の海外赴任にあわせてロシアへ帯同

日本から海を挟んで隣の大国、ロシア連邦のサハリン州に、旦那と共に転勤したことがありました。

私は昔ロシアの大学に通ってロシア語を勉強したことがあり、日本では通訳の仕事をしていた時期もありました。旦那と結婚してからは、ロシアの友人と会話をする程度で、そこまでロシア語に触れる機会ありませんでした。

しかし、旦那がロシアサハリン州にある、ユジノサハリンスク支店の会社に転勤となったことから、私も久々にロシア語を使って生活をしたいと思い、旦那と一緒にロシアに移り住むことに決めたのです。

ユジノサハリンスク市に移り住んでからしばらくして、自分も家の外で仕事をしてみたいと思うようになり、色々調べていたところ、日本語講師を募集している幼稚園がありました。

サハリン州の幼稚園では幼児期から日本語を教えているところが結構あります。最近では隣国、日本との交流が盛んなため、サハリン州としても日本語学習を推奨しているということなのでしょう。

私は早速その幼稚園に赴き、面接を行いました。ロシア語をある程度話すことができれば、あとは日本語を教えればよいことから、即日採用となりました。

ですから私の場合は現地採用で幼稚園の日本語教諭となったわけです。

幼稚園での日本語のお勉強の時間は、週に2日あり、いずれも1コマ1時間設けられていました。ですから、本当にお小遣い程度の稼ぎにしかならないお仕事だったのですが、それでも、日本語を通して、日本に興味を示してくれる子供たちを見るのがとても楽しかった記憶があります。

お勉強の時間中は、幼稚園の方針で、全て日本語で話し、日本の歌を通して園児たちが楽しみながら、日本語に親しめるような工夫をしました。

年長さんの園児にあっては、日本語学習時間の中で、園児たちの前で発表会をする機会を設けており、私が講師をしていた時は、「大きなかぶ」をロシア語ではなく全て日本語でお遊戯しました。

 

 

ロシアの子供たちと日本の子供の違い

私が勤務していた幼稚園の雰囲気は、日本とさほど変わりはなく、教室で集団での行動をし、工作等をしていました。しかし、お国柄なのか、ロシア人の体質なのか、日本とは違うなと感じたこともありました。

それは外での水浴びです。

日本でも夏場であれば外で水遊びということで、夏に水着になって簡易プール等で遊ぶという光景を目にすることがあるでしょう。

しかし、ロシアはそれが真冬にも行われるのです。流石に冬にプールに水を張ることはしないものの、おけに入れた水を体にかけて水浴びをするのです。

気温はもちろん氷点下のため、日本人がその水浴びを一度でもすれば、直ぐに風邪をひいてしまいそうですが、ロシアの園児は本当に元気いっぱいではしゃいでいました。

それに、園児たちが水浴びをするため、当然のように幼稚園の先生方も水浴びをしており、中年の先生でも「寒い寒い」と言いながら、水浴びをする姿は、ロシアでしか見られない光景でした。

幸い、私は単なる日本語外部講師としての扱いで幼稚園に勤務していたため、水浴びはしなくて済みましたが、仮に当時私に子供がいて、ロシアに住んでいる最中に現地の幼稚園に通わせるようなことがあっても、流石に真冬の水浴びをロシア人の子供たちと一緒にさせられることを容認できるか、疑問が残るところです。

 

日本に帰任後も、海外での経験を活かして働く

3年間、同じ幼稚園で外部講師をしましたが、旦那の転勤で日本の支店に戻ることが決まったことから、職場を退職し、一緒に帰国しました。そして、今は日本で日本語教師として働いています。

日本語教師は、日本国内では飽和状態で、求人も競争率が高くお給料相場も安いのですが、やはり実際に海外に住んで日本語を教えた経験と言うのが他の人との差別化になり、良い待遇を受ける事が出来ています。(私の場合は、ロシア人専門のコース等うけ持っています。)

 

現地の子供たちとの触れ合いが、日本では得難い経験

ロシアで実際に仕事に就いて、大変充実した毎日を過ごせていたと思います。子供たちの好奇心と言うものは、日本の子供とさほど変わりはありません。

子供の成長は非常に早く、私が4年間ロシアの大学に通って、苦労して覚えたロシア語の語彙力を、たった幼稚園生活3年間で、ロシアの幼児は語彙力を増やし、私の知らない単語も沢山使うようになってしまいます。

ロシア語を母国語とするロシア人の成長をまじまじと見ることができ、語学を学んでいる者としては、現地で子供と触れ合う機会があったことが大変貴重な機会であったと思っています。

 

 

まとめ

海外の幼稚園・保育園教諭の求人は、今後も無くなる事のない職種の一つです。特に、多くの日本人女性が今でも世界中で活躍しています。

基本的には、駐在員家族、つまり日本人の子供向けの幼稚園や保育園施設の求人が多いですが、日本人が少ない国では現地の子供たちと日本人の子供たちが一緒の保育園や幼稚園の求人もあります。

語学力不問でもOKな求人も多いです。日本語教師と保育園・幼稚園の海外就職方法については、別途詳しくご紹介していますので下記をご参照ください。

>>海外で保育士・幼稚園教諭の資格を活かして働く方法

>>海外で日本語教師として働く方法、資格や各種情報について

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