IT関連の業界での勤務経験や、Webエンジニアとしての実務経験は海外就職を行う上で求人も比較的多いです。
海外求人のある国も、先進国~発展途上国までたくさんの国で募集があり、WEB構築やアドネットワーク構築、基幹システム立ち上げなど幅広く、自分の経験や得意分野にマッチした求人を見つける事が出来れば海外就職のハードルは下がります。
就労ビザ申請の面においても、WEBエンジニアは「専門職・エキスパート」として認識される為、国にもよりますが実務経験と実績があれば比較的審査も通りやすいです。
今回は、IT業界経験者やWebエンジニアの方の海外就職の方法について詳しくご紹介いたします。
資格よりも実務経験が大切
海外転職に限って言えば、未経験の人はかなり就職が厳しいです。反対に、実務経験があれば資格がなくても海外転職ができる可能性が高い職種です。
いくら資格があっても、日系企業の海外現地法人で実務を教育できる人材を確保する程余裕のある会社は少ないです。そのため、即戦力となる実務経験者が常に求められています。
Web系の資格は、技術力の証明にはなりますが、海外で働く場合は総合的なボジションや企画提案、営業などを絡めた仕事も多い為、実務経験が重視されます。
(参考)IT/Web系の主要な資格
IT/Web系の資格は多岐に渡り、国家資格もかなり多いです。参考までに、ジャンル毎の主要な資格をご紹介します。
IT技術者全般向け | ITパスポート・基本情報処理技術者・情報検定・情報検索応用能力・MCP・ドットコムマスター |
Webデザイナー・クリエイター向け | Webデザイン技能検定・Webデザイナー検定・Illustratorクリエイター能力認定・Photoshopクリエイター能力認定・CGクリエイター検定・CGエンジニア検定・マルチメディア検定・DTPエキスパート |
プロジェクト管理者向け | プロジェクトマネージャー・PMP |
システム設計・管理者向け | 応用情報技術者・情報セキュリティスペシャリスト・ITサービスマネージャ・Linu X技術者認定・企業情報管理士認定 |
プログラマ(PG)向け | システムアーキテクト・VBAエキスパート・C言語プログラミング能力検定・Javaプログラミング能力検定・PHP技術者認定・オラクルJava認定資格 |
ネットワーク管理者 | ネットワークスペシャリスト・シスコ技術者認定 |
データベース管理者向け | オラクルマスター・データスペシャリスト |
制御系エンジニア向け | エンベデッドシステムスぺシャリスト・デジタル技術検定・画像処理エンジニア検定・CADトレース技能検定・CAD利用技術者認定 |
システム監査・コンサルティング向け | システム監査技術者・ITコーディネータ・ITストラテジスト |
海外求人で求められる条件・職種
IT/Web系の海外求人で求められる募集職種や応募条件は下記のようなものが多いです。
求められる職種
- Webデザイナー
- Webデベロッパー
- UIデザイナー
- システムエンジニア
- セールスエンジニア
- データエンジニア
- セキュリティエンジニア
- ITコンサルタント
- ITプロジェクトマネージャー
・・・・とにかく求人毎に求める技術力や経験は様々です。その為、自分の経験にマッチした海外求人を探す事がまず一番大切になります。
最近では途上国の銀行向けの金融システム開発などの、高度なシステム運用等の案件が増えており、待遇も良い求人が多い傾向にあります。
海外Web関連求人の待遇
日本より扱いが良い!?
日本ではPGやSEはブラック企業が多いと言われているように、年収も低めで拘束時間も長い仕事が多い傾向にあります。また、PG→シニアPG→SE→PL→PM→コンサル と、出世魚の様にキャリアアップしていかないと年収アップに繋がらないと言われています。
海外の場合、特に欧米圏ではリーダーやマネージャーを希望せず、PG一本で技術者として仕事を続ける方も多く、【Webエンジニア=専門職】という認識が高い傾向にあります。
Web,IT関連の給与水準は、日本よりも若干待遇は良いようなイメージです。ただし実際には各種手当があるかどうかが非常に重要です。
また、給与支払いが現地通貨換算なのか、円換算なのかを確認が必要です。円の給与額ベースで現地通貨払いの場合、円高や円安で現地給料が増減しますので注意して下さい。
給与以外にチェックが必要な手当
家賃手当(住宅手当)
香港・シンガポールなどの地価が異常に高い国では家賃補助がないと暮らして行くのが非常に大変です。働きたい国の家賃相場と、求人の手当てについては必ず確認しましょう。
ビザサポート
就労ビザ申請~取得には採用企業(スポンサー企業という)のサポートが必須ですが、費用がだいたい20万円~50万円近くかかります。採用が決定した場合、会社負担で就労ビザ、ワークパーミットを取得してくれるかどうかを確認しましょう。
その他手当
・引っ越し時の支度金があるか?
・一時帰国の際の手当てがあるか?
・医療保険・海外保険加入の有無
・日本の厚生年金、健康保険加入の有無
海外で暮らしながら働く場合、給料や手当が少なくて生活が苦しいレベルだと非常に厳しいので、応募前に事前にしっかりチェックして下さい。
英語力は必要?
日系企業なら最低限でOK
日系企業の現地法人の場合、日系企業の顧客向けのサービスやITサポート、システム保守などがメインの仕事になります。また、社内の技術者として働く場合も日系の場合は、語学力不問・日常生活レベルの英語でも問題ない所が多いです。
外資系は英語力が必須
外資系求人の場合は、顧客への提案、プロジェクトの計画等も全て英語で行われる事が多い為、ビジネスレベルの流暢な英語力が求められます。
ただし、私が見た中では外資系求人でも日系企業専門のチーム募集等の場合は、英語力不問の求人もありました。英語力が不安で、海外就職を諦める事はないです。
いずれにせよ、社内でのコミュニケーションは英語で行われる事が多いので、最低限の日常会話レベルの英語ができるに越した事はありません。
IT/Web系の海外就職の進め方
外資系にしても、日系企業の駐在や現地法人にしても、まずは日本の転職エージェントや転職サイトから求人を紹介してもらう事が一番効率よく条件の良い求人を入手する方法です。
Web関連の職種や募集はかなり件数が多く、また求められる条件や実務経験などもかなり幅広いです。その為、自分の経験した職種や保有する資格などをもとに、一番自分にマッチする求人をエージェントに探させないと、自力で探すのはなかなか難しいです。
もし、働きたい国が決まっているのであれば日系の転職エージェントと並行して、現地のエージェントにも登録して求人を紹介してもらいましょう。
海外のIT・Web系求人に強い転職エージェント
海外就職案件と海外の非公開求人がダントツで多いリクルートエージェントやランスタッドに登録してエージェントからのオファーを受けるのが一番効率的です。求人検索では見る事の出来ない条件の良い求人等が期待できます。
これらの日系大手転職エージェントを利用しつつ、現地のエージェントからもオファーを待ち、求人の内容を比較すれば、その国での求人の相場も把握できる為、おススメです。
Randstadとリクルートエージェントの両方を登録して同時進行が理想ですが、キャリアアップを目指して海外転職に挑戦する方は、少なくとも、海外求人件数が圧倒的に多いRandstadに登録すれば間違いありません。
Randstad(ランスタッド)については下記の記事で詳しく紹介していますので是非参考にしてみてください。
まとめ
IT・Web系の海外就職は経験が最重要
若く、経験が浅い・未経験の方々は、ワーキングホリデーを利用して現地でインターンとして働いて人脈や経験を磨き、現地就職にトライする方もいるようです。
(特にカナダのWebデザイン関係で働いてる方のブログとかをよく目にします。)
20代後半~30代の方は今までの実務経験を活かして出来るだけ待遇の良い海外求人を見つける事が一番です。
求人を探す時は細かく職種や募集要項を絞って海外求人を探して、【自分ができる事を最大限に活かせる海外就職】を目指してみてください。