日本人が海外就職や海外転職をする場合、どのような仕事があるでしょうか?
海外就職!と言うと敷居が高いな・・・と感じる方も多いと思います。しかし実は、意外と語学力は不要な求人が多くあったり、今の仕事の経験を活かせる求人も多いです。
今回は雇用形態ごと(現地採用・駐在員系)に分けて、それぞれ求人が多く出ている仕事(業種・職種)について詳しくご紹介します。
また、具体的な海外求人の探し方もご紹介していますので是非チェックしてみてください。
アフターコロナで海外求人は増加傾向!この機会にぜひチャレンジしてみてください。
目次
駐在員・外資系求人が多い職種
駐在員候補は過去の経験が最重要!
駐在員として採用の場合は、現地採用に比べて会社が負担するコスト(給料、各種手当等)が大きい為、より専門的または経験がある人材向けの求人が多くなります。
もちろん、業界未経験の募集もありますが、前職の経験や知識、資格を活かした方がより良い待遇の駐在員職に就く事ができます。
また、海外求人の中には最初から海外赴任ではなく駐在員候補として日本で1年~2年働いて適性を判断の上、海外赴任するパターンも多いです。
駐在員である以上いつかは日本に戻るので、日本の本社の社風にも慣れる必要があるます。また、日本で少し勤めてからのほうが駐在時のビザ申請なども円滑に通るケースが多いです。
駐在員候補の求人が多い業種は【金融 コンサル WEB関係 メーカー 商社 貿易】など。
日系現地法人向け営業(B to B)
一言で営業と言っても多種多様ではありますが、営業経験がある人間は海外でも求人があります。
結局、海外で働いていても日系のお客様の現地法人に対して営業をする場合などは日本人同士のビジネスやお付き合いがメインになる為、英語や現地の言語がうまくしゃべれなくてもその業種での営業経験があれば仕事になります。
業種で言うと、モノづくりをしているメーカー、そこへ商品を納める電子系・半導体系・機械系の商社や、食品系営業(日本の食品の流通に携わる仕事等)多種多様です。
Webデザイン、ITエンジニア等
IT関連の業界での勤務経験や、Webエンジニアとしての実務経験は海外就職を行う上で求人も比較的多いです。
海外求人のある国も、先進国~発展途上国までたくさんの国で募集があり、WEB構築やアドネットワーク構築、基幹システム立ち上げなど幅広く、自分の経験や得意分野にマッチした求人を見つける事が出来れば海外就職のハードルは下がります。
就労ビザ申請の面においても、WEBエンジニアは「専門職・エキスパート」として認識される為、国にもよりますが実務経験と実績があれば比較的審査も通りやすいです。
>>海外でIT業界、WEBエンジニアの経験を活かして働く方法
金融関係・証券関係
銀行マンや証券会社等は駐在員の中でもレベルが高く、報酬も待遇もよい傾向にあります。
金融系の駐在員はイメージ的には出世コースに乗る為の箔付けという印象が強いです。
新卒入社のエリートたちは、3年ほど海外駐在員として経験を積んで日本に戻り出世していく事が多いです。
その為、現地に精通精通した日本人駐在員が不足しがちであり、その国専任の駐在員を中途採用で募集する企業も多い為転職のチャンスがあります。
コンサル・監査業務・会計業務
海外に進出している日本企業への監査や会計サポートをしたり、日系企業が新規現地法人を立ち上げする際にはコンサルタントが必要です。
日本で会計業務の経験や監査法人での経験がある人は海外でも常に求められています。
監査業務や会計業務は国際資格やその国の資格を取得している必要がある場合が多いですが、現地の会計士や監査法人は日本企業の商習慣に詳しくない場合もあり、日本の会計や監査にも精通した人材も同様に求められます。
人事・労務・総務
日系海外現地法人の現地スタッフの管理はなかなか大変です。国によってはすぐ辞めてしまったり長期休暇明けに逃げ出してしまうような人もいます。
その国の文化や風習を加味した現地法人の社内規定作成や採用計画など、人事や総務系の経験がある人は語学力が低くても採用のチャンスがあります。
工場管理・品質管理・生産管理
中国は一時期よりも工場進出が減り、その代わり東南アジアやASEAN地域、自動車関係で北米や南米(メキシコ)など、モノづくりの現場は相変わらず海外へどんどん広がっています。
衣料系のメーカーであれば近年はパキスタンやバングラデシュ、カンボジアなども注目されています。
工場での品質管理や生産管理など特定の分野に精通した経験を持っている人は海外工場の駐在員として求人が多いです。自動車系、半導体系、電子部品系のメーカーは特に同業での職務経験があれば海外へ転職する事はそこまで難しくありません。
購買・調達
メーカーや商社などの部材・部品の調達などの経験を求められます。特に新興国やASEAN地区で【早く・安く】部品や資材の調達をする事はコスト削減の面でも重要視されています。
メーカーでも海外に集中購買拠点(グローバルIPO)を設置する会社も少なくないです。
多少の語学力と交渉力、前職での調達や商材に関するノウハウがあれば比較的転職先は多いと言えます。
海運・航空・ロジスティクス
海運の乙中やフォワダー、倉庫業者など流通(ロジスティクス)に携わる人は駐在員候補として世界を飛び回る場合が多いです。
通関士のような国家資格が無くとも、航空業界や海運で働く事は可能です。こちらもやはり職務の経験があるとよいでしょう。
グローバル展開している日系のフォワダーは駐在員数名と現地採用の日本人数名+現地のスタッフがたくさんという感じです。
仕事はほぼ英語ですので、ビジネスレベルの英語力が求められる事が多いです。(TOEIC700~850点程度)
現地採用の求人が多い職種
基本的に、日本人が海外で現地採用してもらえる仕事は、よほど特殊な技能を持っていない限り【日本人向けの仕事】が多くなります。
その為、日本人が多く暮らしている国(中国・東南アジアなど)の求人が多いです。ただし高級な日本料理のお店はヨーロッパやアメリカでも求人があります。
現地採用の求人が多い業種は【食品 接客 サービス 事務職】など。
日本料理屋・寿司屋
日本食ブームはまだまだ拡大傾向にあります。香港も、日本食レストランや寿司屋、居酒屋などがたくさんあり、日本人よりも現地の人の方がお客さんは多いです。
調理師免許を持っている人や、特に寿司職人としての経験がある人は色んな国で需要があり、日本人が住んでいるような国ではだいたい求人があります。
また、海外では本格的なお寿司屋さんや日本料理は高級な事が多く、職人さんは高給取りな場合が多いです。
日本でイタリア料理を食べる時にイタリア人のシェフや、イタリアで修行してきたシェフがやっているお店は人気が高いのと同様に、海外でも日本料理屋お寿司は日本人の職人がやっているお店の方が繁盛します。
というか、日本料理屋寿司屋でオーナーシェフが現地の人というお店は正直、あんまり美味しくない店が多いです。おそらく、現地の人の口に合うようにローカライズされ過ぎているか、そもそも日本食のスキルが低い人が料理を作っている事が原因だと思いますが・・・
ツアーコンダクター・ツアーガイド
現地発のツアー会社に就職し、日本人向けのツアーの企画・添乗などを行う仕事。
日本人が観光に行くような国ならたいてい求人があります。大手の旅行代理店から仕事を請け負って仕事をします。
お給料は日本人が少なく、現地の言葉が英語以外の場合比較的良い給料をもらえる事が多いです。現地の言葉を話せる事も求人の条件となりますが、日常会話レベルの言語力があれば十分就職のチャンスがあります。
また、最近は中国人観光客が爆発的に増えている為、中国語(普通話)と広東語が喋れればかなり重宝される存在になれます。
英語を使えるツアーガイドはたくさんいますが、中国語と日本語が使えるツアーガイドはまだまだ少ないです。
ツアーガイドになる為には、ヨーロッパを中心とする歴史のある国では、ライセンスの取得を必要な場合もあります。
一方で、旅行会社のトレーニングを受けることで、すぐにツアーガイドができるところもあります。
美容師・理容師
ほぼ100%現地に住む日本人向けのサービスです。海外で暮らす日本人も、なかなか現地の美容院には入りにくいものです。自分の髪型を英語とか現地の言葉でリクエストするのは難しいです。
また、駐在員がたくさん住む国の場合、駐在員の奥様やお子さんもたくさんいる為、日本人にサービスをしてもらえるお店は非常に需要があります。
ちなみに香港の場合、ローカルの美容室や理容室は非常に安いのですが、英語が通じずかなりキビシイです。
私も以前現地の美容院に行きましたが、思いっきり香港スタイル(極度のカリアゲとアシンメトリー)にされて以来、日本人がいる美容院に行くようになりました。
現在香港には30,000人近くの日本人がいる事を考慮しても、こういった日本人向けサービスの需要は衰えないでしょう。
美容師や理容師の資格は、国によって必要な場合と不要な場合がありますが、日本で美容師や理容師の国家資格を取得して実務経験があれば問題ないでしょう。
余談ですが、香港では美容師の資格はありません。鋏を持てばあなたも今日から美容師デビュー!という状態です。
日本語教師
国際交流基金のデータによると、海外で日本語を学んでいる人は約400万人もいると言われています。また、海外で活躍する日本人教師は30万人を超えています。
特にアジア地区で日本語教育は盛んです。例えばベトナムでは中学校や高校で第一外国語として日本語教育を行っていますし、インドネシアではなんと高校の必修科目の一つに日本語があります。
ちなみに世界で一番日本語を学んでいる人が多いのは中国で約100万人、続いてインドネシア90万人、韓国80万人・・・・
これは2012年のデータですが、最近ではタイからの観光客増加や、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどASEANの学習者が増加傾向にあります。
東南アジアで日本語学習が盛んな背景には、日本で働く為や、日本人相手のビジネスをする為など、仕事の為に日本語を勉強する人が多いようです。
ちなみにアジア以外で一番多いのはアメリカ(北米)で15万人です。外国の日本語学習者の90%は東南アジアや中国圏で、ヨーロッパでは日本語はほとんど浸透していません。
日本語を現地の人に教える為には、現地の国の言語をビジネスレベルで話せる言語力が必要です。また、日本語が喋れる事と、日本語を全く知らない人に教える事は大違いです。
【日本語教師】の資格というものはありませんが、日本語を海外で教える人達はたいてい下記の条件を1~2個はクリアしてから日本語教師の道を進まれる方が多いです。
(参考)日本語教師に推奨される条件
①大学で日本語教育科目を専攻し、卒業している。
②日本語教師養成講座で420時間以上の教育を受けている。
③日本語教育能力検定試験に合格している。
社会人になってから日本語教師を目指すのであればまず、③の日本語教育能力検定試験を突破する事が日本語教師への第一歩といえます。
今後も東南アジアでは日本語教師の需要は増加する事が見込まれますので、チャレンジしてみる価値は十分にあります。
日本語教師については、下記の記事で詳しくご紹介していますので一度チェックしてみてください↓
保育士・幼稚園教諭
主に日本人の駐在家族の子供向けの保育園や幼稚園の求人は、日本人が多く住む国では求人が良く出ます。
ポイントとしては完全日本人相手の為、語学力不問な事が多い事、専門職扱いの為、就労ビザ取得の際に学歴の壁が比較的低い事等が挙げられます。(シンガポールやアメリカは大卒じゃないと厳しい)
保育士、幼稚園教諭の海外就職については別途詳しくご紹介してますので是非ご参照ください↓
家庭教師・塾講師
意外と求人が多い職種で、私の友人も働いている人がいます。家族で海外に住んでいる日本人駐在員のお子さんを対象にした塾や家庭教師です。
駐在員の場合、海外に住んでいてもいつかは日本に戻ります。日本人学校やインターナショナルスクールだけでは受験対策などが十分ではない場合がある為、需要があります。
また、仕事では英語や外国語を使う事が無いので、日本で受験生相手の塾講師経験がある人は比較的簡単に仕事に就ける可能性が高いです。
引っ越し業者
主に日系の引っ越し業者での現地採用がメイン。駐在員家族の入退去時の引越し作業を担当する事が多いです。
日系企業は海外赴任時に日系の引っ越し業者に委託する事が多い事と、駐在員の入れ替わりが常にあるのでビジネスとしても安定しています。
また、現地のスタッフだけでは日本人的なサービスを提供できなかったり、荷物や家具の設置などのリクエストを受ける事が難しい為、日系業者に引越しをするとほぼ必ず1人は日本人が現場担当につきます。
国内で引っ越し作業の経験があれば、比較的転職のハードルが低い職種といえます。
ホテル等の日本人向け接客
観光客がたくさん訪れる国では、接客業の求人は募集が多いです。日本人の問い合わせの応対などを任されます。
中国語も話す事ができればさらに重宝されるでしょう。(実際日本人より中国人旅行客の方が圧倒的に多い為)
日本の高級ホテルも、日本語・北京語・広東語が喋れる中国の方が良く働いています。観光に関わる仕事では中国語が使えると仕事の幅がかなり広くなります。
コールセンター・テレアポ
つい最近、日本テレビの「幸せ!ボンビーガール」という番組でも、タイの現地採用で働く女性が特集を組まれていました。
確かに求人を見ると、タイのコールセンター(日本語対応)等で語学・経験不問で募集があり、テレビ放送もあった為今後はタイの現地採用が注目されて人気が上がるかもしれません。
しかし、タイの日本人向けコールセンター求人は給料が安い事が多い。ビザで保障される日本人雇用の最低給与の5万バーツ前後なら良い方で、実際は家賃とかを差し引いて3万バーツ前後、、というケースもあるようです。
また、キャリア構築の観点から見ると、男性の場合は将来的に苦しいかもしれませんね。仕事内容が日本で働く事と内容が一緒なので・・・
とはいえ、就職の選択肢として海外が注目される事は個人的には喜ばしい事だと思いました。
その他 事務職
商社やメーカーの海外現地法人は、駐在員は1人だけで他は現地スタッフという場合もあります。
営業活動がメインの場合トップの駐在員が常に外に出ている事も多い為、社内の事務処理などの中でも日本人でないと難しい仕事(本社とのコミュニケーションや総務的な仕事)が滞りがちです。
駐在員として事務職を1人配置するとコストが非常にかかる為、現地採用で日本人の事務職を雇う会社もあります。
※ただし、このような「コスト削減の為の現地採用」の場合は、給料も手当も安く、駐在員にコキ使われるだけのケースもありえます。実際に、会社に入るまで見極めが難しい所ですが、求人の応募資格や仕事内容をよく見極める事が大切です。
「その会社が日本人を必要としている理由」を考えてみるといいかもしれません。
海外転職を成功させる具体的な方法
海外で働く事に興味がある人は多いと思いますが、【具体的にどうやって行動すればいいか?】【何から始めればいいか?】は身の回りに海外就職や転職に成功した人がいない限り、なかなかイメージがつかずに、途方に暮れている方も多いと思います。
そこで、今回は私が海外就職を決意してから転職活動を経て海外で働く事に成功した事例を基に、海外転職活動の進め方と具体的な方法についてご紹介します。
一応、私の経歴ですが日本企業→タイ駐在員→ドイツ駐在員→香港駐在員→日本帰国→香港で外資系企業の現地採用に転職して今は香港でManager職に就いています。詳しくはプロフィールをご覧ください。
海外で働く動機を明確にする
何故海外で働きたいのか?
一番大事な事は、自分が何のために海外に出て働きたいのか?です。ここの軸が途中でブレてしまうと、なかなか行動にも移せませんし、転職して海外移住後に後悔してしまう事もあります。
動機にはポジティブな動機と、ネガティブな動機があると思いますが、転職活動全般に言える事は【ポジティブな動機で転職したほうが成功する確率が高い】という事です。
パッと思いつく動機としては・・・・
ポジティブな動機
- キャリアアップしたい
- 英語を使って仕事をしたい
- 広い視野を持って仕事をしたい
- 色々な文化と触れ合いながら暮らしたい
- 給料アップしたい
- 外資系企業で働きたい
- 世界に出て自分の力を試したい
- 好きな国があってそこで働きたい
- 将来的に海外で起業して永住したい
ネガティブな動機
- 今の仕事が嫌だ
- 日本企業の体質にうんざり
- 会社主導の転勤が嫌だ
- 人間関係が辛い
- しがらみが面倒だからリセットしたい
ちなみに私の海外転職を決意した時の動機は【キャリアアップ、英語力アップ、外資系企業で働きたい、日本企業にうんざり、住む場所くらい自分で決めたい】でした。
正直、ネガティブ要素も混じってました。駐在員として一度海外勤務を経験して、海外で働く事はとても気に入りましたが、駐在員特有の仕事の辛さには疲れてしまったのだと思います。
どこの国に行きたいか?
一言で海外と言っても世界は広いです。働きたい国は決まっていますか?
人によって行きたい国は様々あると思いますが、海外就職の難易度はイメージ的には
アジア ≧ 中国圏・北米 ≧ 欧州・南米 ≧ その他の国 という感じです。
東南アジアの英語が通じる国(シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、タイ、香港)などは日本人の求人も多く、初めての海外就職であればこれらの国が比較的難易度は低いと思います。英語が問題なく喋れるようなら北米カナダもいけます。
中国も、日本人が大量に働いています。中国はどちらかというと英語より日本語の方が通じてしまうので英語力を上げたい人にはおすすめできないです。
中国が好きで行きたい!と言う人や、駐在員など高待遇の求人がある場合は中国もいいと思います。
個人的には先進国よりも発展途上国や今ドンドン伸びているような国の方が、街にも活気がありとても楽しいと思います。そういった面では、香港・シンガポールは都会なので少し物足りないです。とても暮らしやすいですけどね。
もし、思い入れのある国が特にないのであれば、あまり国は絞らずに全体的に求人を見て働く国を決める方が選択肢も広がって円滑に転職活動を進められます。
「どうしてもこの国に行きたい!」という方ももちろん素晴らしい動機だと思いますので是非頑張ってください。
また、行きたい国の情報は事前に研究しておきましょう。(物価・家賃・生活費・治安等)
基本的に駐在員がたくさんいるような国なら何とかなります。(例えば中国は場所によってはキツイ。東北地方は寒すぎる等)
現地求人サイトと日本の転職エージェントを両方チェック
現地求人サイトで雰囲気をつかむ
自分の行きたい国名+転職or 求人 でGoogle検索をすると、現地の日系リクルート会社が運営するサイトがたくさん出てくると思います。
まずはここでどんな職種の求人があって給料はいくらくらいか?というのがなんとなくわかります。とはいえ、現地の求人サイトは【すでにその国に住んでいる人向け】の求人が多い傾向にあります。
例えば駐在員の奥様向けの事務職やアルバイトなど。そして、良い条件の求人が出てもすぐ、現地に住んでいる日本人がすぐ応募して仕事が決まってしまう事が多いです。採用する企業としても、すぐ面接に来てくれてすぐ働ける人の方がありがたいですからね。
転職エージェントで質の高い求人を探す
実際に求人を探す際、転職エージェントの登録は絶対しておくべきです。というのも、普通の転職サイト(リクナビNEXTとかマイナビ転職など)と比較して、転職エージェントはハイレベルな求人も多いし、外資系企業の求人も豊富です。
また、良い条件の海外求人は【エージェントの非公開求人】が持っている場合が非常に多いです。その為、普通に転職サイトで探した時とは求人の数も質も全然違います。
現地の求人サイトのようなローカル企業と比較して、日本の大手エージェントに求人を出す場合、企業はかなりの費用を払うことになります。その分、企業側も本気で良い人材を探しているという事です。
海外就職/転職に強い日本の転職エージェント
今のところ、転職エージェント業界最大手のリクルートエージェントとランスタッドが海外転職案件に関しては断トツです。
非公開求人の求人数、外資系企業の求人数、駐在員候補求人の数など、他の転職サイトやエージェントと比較しても圧倒的な件数を保有しています。
海外就職や転職を検討している方はまず登録して自分にマッチする求人がどのレベルなのか?を客観的に判断してもらうと良いでしょう。
ちなみに私も上記2社のエージェント(リクルートエージェント・ランスタッド)と、香港の現地エージェントの計3社に登録して転職活動を始めました。
リクルートからは日系企業求人、ランスタッドからは外資系求人をチョイスし、面接等を進めた結果、最終的にはランスタッド経由で外資系企業の香港支社で採用が決まりました。
しかもいきなり管理職(Manager職)スタート!前職での役職が日本では係長、海外駐在時は(Assistant Manager)だったので、役職も年収もアップして非常に満足しています。
TOEICを最低1度は受ける
TOEICは日本と韓国の人しか受けない と言われていますが、それでも転職活動においては重要な指標になります。日系企業の駐在員候補や、現地採用を考慮して、一度はテストを受けておいた方が良いでしょう。TOEICは毎月実施していますので、早速トライしてみましょう。
海外転職活動時に評価されるTOEICの点数はおおよそ【700点以上】からです。大卒新入社員の平均が約500点と言われていますが、最近は600点くらいが妥当な点数だと思います。
駐在員候補の求人へ応募する時など、ビジネスレベルの英語力を求められている場合、700~850点あれば十分かと思います。最終的には英語力より本人の前職での経験や成果、人柄等を見られますので、点数が高ければ高い程有利 というわけではありません。
ただし、転職エージェントを利用して海外求人を探す時は、エージェントもTOEICの点数を見て求人を紹介してきます。TOEICで700点以上のスコアを持っていると、かなり海外求人の条件が良い案件を紹介してくれる感触がありました。
やはり採用企業側も700点~をある程度海外で働く英語力の基準としているようです。700点に届かない人は転職活動と合わせてTOEIC700点越えを目標にしてみましょう。
ちなみに私は、昨年テストを受けたら750点くらいでした。
26歳の時にタイへ駐在した当初は400点以下でしたが、それでも仕事はできますからそこまでシビアに考えなくて良いです。
また、最近はMircosoftのTeamsやZOOMなど、WEB会議が一般的になっており、英語でのWEBミーティングができる人材となるとかなり重宝されます。
個人的には対面で話すよりWebの英会話は本当に難しくて苦労しましたが、オンライン英会話などのサービスを利用してWebでの英会話に慣れていくのも効果があると思います。
外資系の場合は、TOEICの点数なんて見られません。面接時で普通に英語のコミュニケーションができるかと、今までの経験が全てです。
社内のコミュニケーションが英語であれば、喋れて当たり前と見られますので、英語力を磨くか、英語ができなくても求められるようなスキルや経験を磨きましょう。
エージェント主催の説明会や相談会へ行く
新卒の就職活動をする時に合同説明会等に参加された事がある方もいらっしゃると思いますが、転職エージェントも同じように海外で働きたい人向けにイベントを開催しています。
特にランスタッドは、海外展開しているグローバル日系企業や日本人向け求人を出している外資系企業などが集まって説明会や、個別のキャリア相談セミナーなど海外転職を見据えたイベントを全国で定期的に行っています。
私も一度ランスタッドのグローバルキャリアアップセミナーに行った事があります。エージェントは基本的には個人対個人で相談や面接の指導等をしてくれますが、セミナーもかなりお勧めです。
自分と同じ海外就職を目指す人たちにも会えますし、実際に求人を出している企業の方と話もできますのでかなりモチベーションがあがりました。
こういった、無料で情報収集や相談が出来る相談会に参加できるのは、転職エージェントならではの強みです。
定期的に海外就職・転職セミナーをやっているエージェント
海外転職セミナーでは、最新の海外転職事情や求人状況、成功のポイント、実際に転職成功した方のお話等を聞く事ができます。
まだあなたが、今すぐ海外に転職すると決めていなくても、一度セミナーに参加してみると、ググっとやる気や海外へのモチベーションがアップすること間違いなしです!
エージェントに登録して海外就職希望を出しておけば、セミナー開催の際は連絡が来るので、今のうちに登録をしておく事をおすすめします。
担当エージェントと求人探し・応募
転職エージェントに登録すると、担当のエージェントが1人付いて求人の紹介や履歴書、職務経歴書のチェックなどを行ってくれます。
外資系企業の場合、英文で全て作成する事が多い為チェックしてくれるのは助かります。また、英語での面接のシミュレーションなども何度もやってくれます。
私の場合、リクルートエージェントの担当者が非常に熱い人で、何度も何度も面接練習をして、叱咤激励(?)も受けました。彼らエージェントも、本気で転職が成功するように全力でやってくれているのがヒシヒシと伝わり、私も頑張れたなぁと思います。
(リクルートさんの方の日系企業は採用辞退して、ランスタッドで内定を頂いた外資系に転職してしまいました。すいません・・・・)
個人的には、普通に転職サイトで求人を見つけて企業に応募するよりもエージェントの方が転職成功率も紹介してもらえる求人の質も圧倒的に高いと思います!
書類審査突破後に面接の予約
書類審査が通れば、後は面接です。海外転職活動の場合、面接は現地に自腹で行かなければならない場合も多々ある為、1回の移動で複数社面接スケジュールを立てる事がポイントです。
都度都度海外に行くのはお金が非常にかかりますので、書類審査突破した場合は計画的に面接日程を決めましょう。
日系企業の駐在員候補の場合
駐在員の場合は日本の本社採用となる為、ほとんどの企業が、面接を日本で行います。その為特に問題はありません。
日系企業の現地採用の場合
大きく分けて3つのパターンがあります。
1つ目は、Skypeを使って最後まで面接を日本で受けられるパターン。
2つ目は、一次面接はSkype,最終面接は現地(外国)で行うパターン。
3つ目は現地へ直接行って面接を受けるパターン。
現地での面接は、日本人の現地トップの人間(駐在員)と面接後、現地スタッフの人事系のManagerと面接して仕事ができる語学力かどうか判断される事が多いです。
稀に、日本の本社で面接をしてくれる企業もありますが、あくまで現地法人での採用となる為ほとんどはWEB,現地面接となります。
外資系の現地採用の場合
現地面接とWeb面接が半々くらいのイメージです。基本的には面接は全て英語(または現地語)です。
このタイミングで現地リクルートともアポを
その国に特化した現地エージェントや求人サイトで、良さそうな企業があれば併せて応募しましょう。そして、面接の日程を合わせるようにスケジュールを調整してもらいましょう。毎回毎回面接の度に飛行機に乗って海外へ行っていたら破産します。
海外転職の面接は交通費って出る?
ほぼ出ません。よほど、重要度の高いポストの求人か専門的な求人出ない限り交通費も宿泊費も全て自己負担を覚悟しましょう。
ヘッドハンティングされるような人は、飛行機代も宿泊代も面接後の高級ディナーまでついていたりする事があるらしいですが、正直特殊すぎて私の住む世界とは違うので割愛します(笑)
自腹で海外まで面接に行くので、可能であれば2社くらいは面接のアポイントを取っておくのがベストです。
いざ現地へ! そして面接
あとは面接で100%の力を出すだけです。頑張ってください!
服装は外資系だとビジネスカジュアルの場合もありますが、日本人はスーツで面接に挑む方が無難だと思います。
私は香港に面接行った時は、夏のクソ暑い中スーツの上着もしっかり着て行ったら笑われました。
外資系企業の面接では【自分を採用してもらう事で具体的にどのように会社に利益をもたらすか?】と、【今まで培ってきた経験が会社にどのように活かせるか?】について軸を据えてはっきりと自分のアピールをしましょう。謙遜は不要です。
採用が決まったら
無事採用の連絡を貰ったら、給与等の細かい交渉の後正式な内定となります。
転職エージェントを通している場合、給与交渉もやって下さるので助かります。日本企業に勤めていると、給料の交渉なんてしないから私は自分でできる自信ないです。値切りはできても自分の価値の値上げは難しいですね。
正式な内定後、勤務開始日がきまればあとはその日に向けて準備と手続きを進めます。私が海外転職した際は、エージェント登録~求人チェック、書類申請まで2カ月。3ヶ月目に面接→内定。
勤務開始は翌々月からでした。転職を決意してから勤務開始までちょうど6か月程かかりました。(これが早いのか遅いのかはわかりません。)
その後、その国での就労ビザの取得を行い、就労ビザが取れれば晴れて外国でお給料を貰って働く事が出来ます。
私は以前駐在の経験があったのですんなり進みましたが、ビザ取得・住居選定・日本の市役所の手続き(保険・年金)・引越し・・・・と、とにかくやることだらけで死にそうになります。
日系企業の駐在員採用だと、1から10までやってくれる会社がほとんどなので楽です。 現地採用や外資系採用の場合、ビザ以外はほとんど自分でやることになるので大変です。
結論:海外就職を目指すなら転職エージェントの活用はマスト
海外就職を目指すにあたり、転職エージェントを利用した転職活動は必須です。
普通の転職サイトでも海外求人を取り扱っている事もありますが、求人の絶対数が少ないです。また、オープンになっている求人情報は応募が殺到してすぐ埋まってしまいます。
『非公開求人』を豊富に持っている転職エージェントに登録して、面談の上で自分の希望を伝えておけば、条件の良い海外求人を優先的に紹介してもらう事が出来ます。
また、転職エージェントのキャリアアドバイザー、キャリアコンサルタントは海外就職のサポートを何度も成功させてきた『海外就職サポートのプロ』です。
その国特有の情報や、現地スタッフの仕事観などについても豊富な知識と経験を持っています。
また、外資系の海外転職を目指す場合は英文履歴書(レジュメ)の作成や、面接も英語で突破する必要があります。
転職エージェントを利用して転職活動を行えば、英文履歴書のチェックや模擬英語面接等の対策も行ってくれます。
どの転職エージェントを利用すればいい?
転職エージェントや転職サイトはたくさんありますが、海外勤務や外資系の求人を豊富に取り扱っている以下の2社がおすすめです。
- Randstad(ランスタッド)
- リクルートエージェント
ただし、海外転職に強いエージェントでも、それぞれ特徴や強みが違います。
自分の目的や理想に合わせて、最低2つはエージェントを利用する事が海外転職成功のカギ!
A:自分のキャリアやスキル、語学を活かしてハイレベルな海外転職をしたい人
【ランスタッド】+【リクルートエージェント】の2社がおすすめ。
B:職歴は浅くても海外就職に挑戦したい人
【リクルートエージェント】がおすすめです。
リクルートエージェントは、日系駐在求人から現地採用求人まで幅広い海外求人を揃えている為、キャリアアドバイザーと相談しながら自分にあった海外求人を見つけることができます。
まとめ
基本的に、転職活動自体は日本でも海外でもあまり変わりません。面接する場所が海外になった程度です。あまり気負わず進めていくのがいいと思います。
ただし、その1で紹介した【何故海外で働きたいのか?】だけは絶対に明確にしておいた方が良いです。
この海外で働く動機についてしっかり自分なりに考えて決断すれば、今後海外で働く時に大変な事があったり、日本とは違うストレスを感じた時もあなたを支える【心の柱】になります。
また、海外求人はタイミングを逃すと大きな機会損失になってしまいますので、まずは転職エージェントに登録する事をおすすめします。
キャリアアドバイザーと面談を受け、自分の希望にマッチした非公開オファーをチェックしてみましょう。
海外就職・海外勤務におすすめの転職エージェント2選
リクルートエージェント
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海外転職を目指すなら必ず登録しておきたいエージェント!