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海外就職は語学力(英語)よりも大切な事がある【海外就職の条件】

投稿日:2019年4月3日 更新日:

海外で働きたい!けれど英語力が不安・・・

という理由で海外就職活動に踏み出せない人は結構多いと思います。

私自身、26歳でタイに駐在員で行ってこい!と転勤辞令を受けた時は英語が不安で不安で死にそうでした。(実際、赴任当初は英語分からな過ぎて死んだ)

実際、海外で働く為にはどの程度の語学力が求められるのでしょうか?今回は、世界で広く使われている英語について見ていきます。

 

海外就職に求められる英語力の水準

結論:国や職種による為、一概には言えない

身も蓋もない回答になってしまったので、細かく分析していきます。

英語を母国語としている国で働く場合

もちろん英語が必須です。アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・フィリピンなどの国は英語が公用語になっている為、ビジネスも全て英語です。

当たり前ですが、相手は英語が喋れて当然というスタンスで接してきます。ネイティブな英語はかなり早いですし表現豊かな為非常にコミュニケーションが大変です。

英語圏外の国で働く場合

中国や北欧、ヨーロッパ各国などその国独自の言語を有している国で働く場合、ビジネスでも現地の言葉を使う場合が多い。特に中国は中国語(普通話)を使えると求人の幅がかなり広がります。

中国の場合

日系企業の中国現地法人は日本語が使えるスタッフがいる場合が多く、中国語も英語も喋れなくても仕事はできます。

ちなみに、私が働いている香港は、ビジネス文書やメールは英語がメインですが、結局コミュニケーションは広東語と普通話です。仕事も中国企業を相手にする場合は一切英語が通じない事もあります。

シンガポールや香港の場合

シンガポールと香港は英語バイリンガルのイメージが昔からありましたが、シンガポールに比べて香港の英語力は低下傾向にあります。シンガポールは英語さえ話せれば困る事は一切ありませんが、香港では英語がしゃべれても困ることだらけです。

もちろん、オフィスワーカーはたいてい英語が使えますが、使える人と使えない人の差がはっきりしてきていますし、若くなればなるほど英語が苦手な人が多い気がします。香港の中国返還後の普通話教育も関係しているかもしれません。

自分の意思を伝えられるかどうか?がカギ

母国語が英語ではない国で働くのであれば、最低限自分の主張ができるレベルさえあればなんとかなる場合が多いです。その代わり現地の言葉もある程度話せるようにならなければ、仲良くするのはなかなか難しいと思います。

 

コミュニケーションができるレベルの英語

TOEICで言うと600点~の英語力があれば最低限のコミュニケーションはできるでしょう。日系企業の駐在員として現地法人のトップに就く場合なら十分です。

反対に、グローバル展開している外資系企業で働く場合は高度なビジネス英語が求められるケースが多く、TOEICで言うと850点以上欲しい所です。プレゼンや電話会議等ももちろん英語を使います。

完全に現地ローカルの会社で働く場合は、現地の言葉がしゃべれないとキツイです。そもそも、ローカルな会社で日本人が欲しいという求人はあまり無いです。一部、日本料理屋や、ツアー会社の日本人向けツアーガイド等の求人は少ないながら存在します。

 

意外とTOEICは役に立たない?

日本人が必死で受験するTOEICは、日本と韓国でしか通用しないといわれています。

受験者の9割が日本人と韓国人です。その為、日系企業の駐在員候補や現地採用の際は履歴書に書けばある程度の評価を受ける事が出来ますが、アメリカの企業などでは全然見てくれません。

TOEICはリスニングとリーディングしかなく、肝心なスピーキングやライティングはテスト項目にない為、日本人的な受験英語でもある程度点数が取れてしまいます。

本気でTOEIC対策をすれば英語が喋れなくても800点以上が簡単に取れてしまう事もあります。TOEICは【英語を喋れるか否か?】を判断する基準としては弱いです。

特に外資系企業の場合は面接時も英語なので、本当に英語が喋れるかどうかがバレてしまいます。

 

 

本当に大切なのは語学力じゃない!

ここからは私の主観で話します。語学が不安で海外就職に踏み切れない皆様、安心して下さい。海外転職で重要視されるのは

7割が経験・2割が語学・1割が人脈

はっきり言って、海外で就職や転職活動を行う場合、採用する企業が見ているのは【入社後、即戦力となる人材か?】という事です。

いくら英語を流暢に使えても、イコール仕事ができる人間ではないのです。英語が得意な人間が欲しいのであればわざわざ日本人を採用する理由はありません。

外資系の企業が日本人に対して求人を出す理由は【日本人じゃなきゃできない事】や【その人にしかできない専門的なスキルや経験】を求めているからです。

 

1にも2にも経験が重要

あなたが今まで社会人として培ってきた経験や実績を企業は求めています。例えば、営業経験、経理部で決算業務の経験、海外工場の立ち上げ、調理師としての経験・・・・など。

今までの仕事の経験を活かせる海外求人を探して転職する事が海外転職成功のポイントです。専門的なスキルや豊富な業務経験や知識を持っている場合、語学力が無くても採用される可能性が高いです。

 

未経験の人はどうすればいい?

いくら英語を流暢に話す事が出来ても、新卒の人や社会人経験が無い人が海外で職を探すのはなかなか難しいです。

日本人観光客や日系企業を相手にしたビジネスの場合、英語を使わない仕事もありますが、収入は低くなる傾向があります。

海外で働く以上、日本では味わう事のないストレスや孤独感もあります。日本にいる時よりも収入が上がるか、後々のキャリア形成の為になる仕事に就く事は最低条件だと思います。(早期リタイアでお金があって海外で悠々自適に暮らしたい人は除く)

 

ワーキングホリデーはおすすめしない

海外で働く選択肢の一つとしてワーキングホリデーがあります。
語学勉強をしながら仕事もできるビザを発行してくれる国に1年程度住む事が出来ますが、個人的にはおすすめしません。

というのも、【ワーキングホリデーで海外勤務経験アリマス!】と履歴書に書いても、あまり評価されないのが現実。とてもいい経験にはなりますが、キャリアアップには繋がりにくいです。

ワーキングホリデーで働ける職種と言うのはかなり狭く、例えばファストフードの店員や飲食店の接客など、アルバイトでもできるような仕事が多いです。

 

 

英語が使えるからといって・・・

【英語が喋れるので英語を使って仕事をしたい!】

人事にいた時、こういった事を言う学生さんや若い人をたくさん見てきましたが、正直言ってすぐ辞めてしまう人が多かったです。

英語は仕事のツールであっても、決してゴールではない。という事を理解していない人は、海外で就職してもなかなか結果を残せないかもしれません。

英語を使って仕事をする事に憧れる気持ちはなんとなく理解できますが、仕事は仕事でちゃんと結果を残さないと生き残れません。

 

 

まとめ

  • 語学力よりも職務経験が強い
  • TOEICもいいけど、【使える英語】を磨くべき
  • 年収アップ、キャリアアップを見据えた転職を

後々のキャリアプランをしっかり立てて、海外で働く事でキャリアアップや年収アップを図れる仕事を選ぶ事が大切。

今の時代、留学やワーキングホリデーで海外で暮らす事は簡単ですが、海外で安月給で働いて、日本に帰ってもいい職に就けずワーキングプアになってしまっては最悪です。

海外で暮らして働く事は日本にいる時とは違うストレスや辛さがあります。その苦労に見合った報酬を得る事ができるように転職活動をすすめましょう。

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