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海外駐在員として働くメリットとデメリット、海外求人の見つけ方

投稿日:2019年4月3日 更新日:

海外で働くサラリーマンには、大きく分けて3つの働き方があります。

今回は、日系企業の駐在員という働き方に焦点を当てて詳しくご紹介いたします。

 

駐在員として働くメリット

何よりも、お金

給料が比較的高い
なんといっても、駐在員のメリットは【待遇の良さ】です。会社によって、赴任する国によって給料は違いますが、日本で働く同期よりは確実に給料がアップするでしょう。

お金の面では、確実に日本にいるときよりも楽になります。

高い給料や手当の中にはなれない国で暮らさなければならない【我慢料】が含まれていると考えるのが妥当かと思います。

海外志向の人達にとっては給料も増えて海外で働く経験の機会ももらえて良いことずくめかもしれませんね。

海外嫌いの人には地獄だと思いますが。そこは下手に断れないのがサラリーマンの辛いところです。

 

各種手当でかなり優遇される

海外駐在員の場合、基本給のペースアップの他にも様々な手当がつくことが多いです。日系企業のある程度しっかりしたところだと下記のような手当が出ます。

・海外勤務手当
その名の通り、海外駐在そのもに対する手当金です。ここが企業によってかなり手厚い場合と、私が前働いていた会社の様にスズメの涙の場合があり、駐在員の待遇を大きく左右します。

・家族手当
家族も一緒に海外へ帯同する場合、奥さんは働くことが難しいので、配偶者や子供の数に応じて支給。

・住宅手当
基本的には家賃全額負担の企業が多い。というよりも、負担してもらえないと到底住めたものではないです。

例えば、香港の場合2LDKの築20年オーバーのマンションでも家賃が軽く月20万円は超えます。

払ってられないです。先進国で働く場合、現地採用と駐在員で1番格差が出てくるのがこの住宅手当です。

・教育手当
お子様も一緒に海外へ帯同する場合、幼稚園、小中高の学校に通う費用を負担してくれます。

基本的には現地の日本人学校にかかる費用を支給。インタースクールは自腹という会社が多いです。

ちなみに香港でインタースクールの小学校は月に10万円以上かかります。海外での子供の教育はお金がかかりますが、とても重要なことなのでよく話し合う必要があります。

・語学習得手当
現地で英会話スクールや現地語のスクールの費用は会社持ちの企業もあります。太っ腹な会社は奥様の英会話スクール費用も負担してくれたり。

または、赴任前に海外転勤辞令が出た後に日本で半年ほど英会話スクールに通わせる会社も。

・危険手当
主に途上国や治安の悪い国に赴任する場合。先進国勤務の場合は支給されないことが多い。中国でも地区によって手当金額が違う会社もあります。

例えば上海や香港は危険手当ゼロ円、広州や深センは危険手当あり。という会社が多いです。

・雇用保険や年金を会社が負担
日本を離れて海外で暮らすと、年金は強制から任意加入に変わります。(日本から住民票を抜いた場合)

駐在員の場合は会社が厚生年金を継続して支払う為、空白期間ができません。海外就職と年金問題は複雑な為、別途まとめましたのでご参照下さい↓

>>海外で働く場合の年金、保険などについて

・税金も会社負担
たいていの駐在員は、現地の給料にかかる税金は会社が負担します。また、住民票を日本から抜いた場合、住民税もかかりません。つまり、その分手取りも増えます。

・医療費も海外保険で賄う
海外で働く駐在員の為に企業が医療費負担サービスや海外保険に加入してくれることが多いです。もちろん海外では日本の保険証は使えないので、医療費も高額になります。

特に日本語通訳がついたり、先進医療対応の病院はものすごく高いです。会社が保険をかけてくれている駐在員は、気にせずに病院に自己負担ゼロで行くことができます。

・その他
高級マンションに住める、運転手付きの車が与えられる、メイドさんがつく、などなど、羽振りのいいプチセレブを味わえる場合も。

特に途上国への駐在員ほど高待遇になる傾向はあります。

もちろん、途上国は不便だったり治安が悪かったりと色々苦労がありますので、一概に羨ましがるようなものではないと思います。

ちなみに上海、シンガポールや香港など比較的都会で便利で日本人がたくさんいるような国の駐在員はそんなにセレブ感は味わえません。

ちょっといいマンションに住めるくらいでしょうか。

 

キャリアアップ

基本は出世コース
上記でご紹介した各種手当などを見れば、1人の駐在員を出す為に恐ろしくコストがかかる】事が分かると思います。つまり、それだけ将来に期待されている社員しか駐在員にはなれないのが普通です。

もしくは、その人しかできない事を求められていたり。必然的に、日本に戻った後も出世コースを進むサラリーマンの割合が多いです

逆にここで、海外生活によって鬱になり退職されてしまったり、他の企業に転職されると会社としては無駄金になってしまう為、駐在員の人事は国内以上に慎重かつシビアに選ばれます。

昔ほどではありませんが、やはり駐在員は選ばれた優秀な社員しかなれない】とも言えます。

 

 

駐在員として働くデメリット

もちろん、駐在員として働く事はいいことだけではありません。デメリットもあります。

 

働く国を選びにくい

海外赴任辞令は基本的にはトップダウンです。国内の転勤も同様かと思いますが、自分が【アメリカで働きたいです!!】と会社に手をあげても、インドに飛ばされるということもあります。

いつ、どこの国へ行くかは本人の希望通りになる事は非常に少ないです。

私の友人もヨーロッパ転勤に憧れていましたが今はバングラデシュの工場で副工場長をやっています。人生、思い通りにならないものですね。

 

いつ戻れるか分からない

海外駐在は3年、5年、7年、永遠と言われるくらいいつ戻れるかわかりません。研修目的の海外赴任でもない限り、日本に帰れる時期は全く不明です。

ある程度ちゃんとした企業であれば、目安として5年海外で働いたら日本に戻すなどの基準を設けていたりしますが、日本に戻って半年でまた海外赴任とか、海外拠点を転々と10年以上帰れないような人もたくさんいます。(いわゆるヨコヨコ)

これは、後任の海外駐在員に適任がいなかったり、海外駐在させることで辞めてしまう可能性があるようなタフな環境の国の場合、既に海外駐在を経験している方を海外に送り出す方が会社としても安心だからだと思います。

つまり、海外勤務経験がある人間は重宝されやすい為、後々の転職などでも有利になると言えます。

結局、グローバル化だなんだと日本企業も言ってはいますが、海外拠点に安心して送り出せる人材はどの企業も不足しがちなのだと思います。(業種にもよると思いますが)

 

仕事はハード

本社と現地の板挟み
駐在員たちの間で有名なキーワードがあります。

OKY=おまえが 来て やってみろ! です。

本社は日本ルールをゴリゴリ押し付けてきますし、現地スタッフたちは現地の雰囲気で仕事を進めます。

日本ルールを現地スタッフにごり押しすればスタッフたちの心は離れていきますし、現地の郷に従って仕事をすれば本社からは罵倒の嵐・・・・

日本の本社はその国の雰囲気や気質などわかりませんから結果を出さないといいたい放題言ってきますし数字数字数字!です。

そもそも駐在員には会社も多額の人件費やコストを投資していますので結果を残さないといけないプレッシャーもかなり重たいです。

現地から日本へ助けを求めても全然フォローしてくれなかったりという事も。結局、現地法人と日本の本社に挟まれた駐在員には恐ろしいほどのストレスがかかります。

これは特に駐在員の中でも現地法人のトップとして赴任する方々は必ず悩まれるところだと思います。

 

現地スタッフの10倍働け

以前私が駐在員として長く働いていた日系企業では、【海外駐在員は日本の社員よりも給料が高いし、もちろん現地スタッフの給料の数倍も貰っているだろ?だから日本の社員の2倍、現地社員の10倍働け】と真顔で言われました。

毎日朝から晩まで働いて、現地の長期休暇は日本に出張して働くような毎日でした。

日本では社畜と揶揄されて騒がれていますが、海外は治外法権です。スーパー社畜マンになる可能性が高いです。

 

 

日系企業の海外駐在員になるには?

海外駐在員になる方法は大きく分けて2つあります

1.今いる会社で駐在員に抜擢されるのを待つ

今働いている会社で海外勤務希望を出して駐在員に抜擢されるのを待つ場合、そもそも駐在員になれないこともありますし、行きたい国に行ける保証は全くありません。

どちらかというと語学力などよりも日々の仕事で結果を出し、上司やトップから評価と知名度を上げて、「こいつになら海外を任せられる」と認めてもらうことが重要です。

実際、私が働いていた会社でも海外に駐在員として赴任していく人たちはとても仕事ができてタフな環境でもやっていけそうな人ばかりでした。そして英語を全くしゃべれない人が選ばれることも多かったです。

または、特殊なスキルや専門分野に特化していて、その人が海外に行く必要性が明確な場合です。私は20代でタイへ駐在員として赴任しましたが、もちろん現地法人のトップとかではなくペーペーだし英語もしゃべれませんでした。

私の場合は、あるプロジェクトをタイで立ち上げる時に私の専門分野というか役に立てる機会があったため選ばれました。

今皆さんが働いている会社で海外駐在員を目指すのであれば、出世街道をひた走るか、自分にしかできない専門的なスキルを身に付けることが大切だと思います。

 

2.海外駐在候補で求人を出している企業へ転職する

もう一つの方法は、海外駐在員要員として求人を出している会社に転職することです。

求人内容と自分の希望がマッチして採用してもらえれば一番効率もよく、思い入れのある国や行きたい国に行けるチャンスが大きいです。

ただし、最初から駐在員として求められている人たちは【マネジメント経験がある人】、【専門的なスキルに特化した人】に対する求人が多いです。

例えば、マネジメント経験があって現地法人のトップのポジションが勤められる人、海外の新興国に工場立ち上げ、技術支援ができる人や、現地の言語や商習慣に精通している人など。

そのため、求人の条件は厳しめで、報酬や与えられるポジションはハイレベルなものが多くなります。

駐在員候補として転職をする場合は、ある程度のスキルや資格があった方が有利に転職活動を進めることができるでしょう。英語のレベルでいうと、TOEIC850点以上でビジネスレベルの英会話ができる など。

もちろん、転職求人によっては英語未経験でも経理の実務経験があればOK。など専門分野の経験があれば英語力不問の求人もありますので一概には言えません。

 

 

海外駐在員の求人を見つける方法

転職エージェントを活用する事が一番の近道

海外案件の求人はリクナビNEXTのような普通の転職サイトにもたくさん出ています。しかし、結論を言うと転職エージェントを利用することが一番です。

というのも、駐在員候補の求人は上記で申し上げたように比較的ハイレベルで高収入な募集が多いです。駐在員には多額の人件費やコストがかかります。

企業側としてもより質のいい人を集めたいので、転職エージェントに高いお金を支払い、非公開求人を出すことが非常に多いです。

その為、駐在員として海外で働きたいのであれば転職エージェント経由が一番の近道です。

 

どの転職エージェントを利用すればいい?

転職エージェントや転職サイトはたくさんありますが、海外求人を豊富に取り扱っている以下の2社がおすすめです。

  • Randstad(ランスタッド)
  • リクルートエージェント

ただし、海外転職に強いエージェントでも、それぞれ特徴や強みが違います。

自分の目的や理想に合わせて、最低2つはエージェントを利用する事が海外転職成功のカギ!

 

A:自分のキャリアやスキル、語学を活かしてハイレベルな海外転職をしたい人

【ランスタッド】+【リクルートエージェント】の2社がおすすめ。

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B:職歴は浅くても海外就職に挑戦したい人

【リクルートエージェント】と【キャリトレ】がおすすめです。

リクルートエージェントは、日系駐在求人から現地採用求人まで幅広い海外求人を揃えている為、キャリアアドバイザーと相談しながら自分にあった海外求人を見つけることができます。

キャリトレはビズリーチが提供する、若い世代向けの転職サービス。スマホアプリで簡単に海外就職の求人リサーチができます。

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C:海外求人や英語を生かせる求人を気軽にチェックしたい人

【キャリトレ】がおすすめです。

エージェントではなく、スマホアプリで自分にあった求人を毎日気軽にチェックできます。

若い人向けの求人が中心で、海外求人も職歴が浅くても応募しやすい求人を見つけることができます。

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駐在員の求人を探すなら、ランスタッドとリクルートエージェントに登録して非公開求人を紹介してもらえば間違いありません。

 

 

まとめ

日系企業の海外駐在員は、日本で働く事と比べて求められる内容もシビアになり、大変な仕事です。

しかし、その分報酬や手当、待遇は日本で働くよりもかなり良い条件で働ける場合が多いです。

皆さんも、海外就職を目指すなら、是非海外駐在員の求人を転職エージェントから紹介してもらい、チャレンジしてみてください!

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