第二新卒で転職活動を行うときに、選択肢は転職エージェント・転職サイト・ハローワーク・リファラル(知人から紹介を受ける縁故採用)など手段は豊富にあります。
その中でも人事の私が最もオススメしないのが、ハローワークでの転職活動です。
きつい言い方にはなりますが、大卒の人間が活用すべき求人手段ではありません。
ハローワークを活用することで、あなたが転職活動に成功する確率は格段に悪くなるでしょう。
今回はあまりオススメされることのないハローワークの内情を交えながら、実態をお伝えいたします。
目次
第二新卒にオススメできない理由①ハローワークの窓口職員は非正規雇用
人事担当者の私がハローワークをおすすめできない理由の一つが、窓口職員自体が非正規職員である点です。
非正規雇用自体が悪いわけではないですが、対応に問題があると感じます。
残念ながら責任感が低い
ハローワークで受けてみたい会社が見つかったら、まずは窓口の職員に会社の求人票を渡し、会社の人事担当者に電話して面接を受けられます。
じつは取り次いでくれるハローワークの窓口の職員は、じつは正規の公務員ではありません。非正規雇用の担当者で、一年ごとの契約更新のためにつねに入れ替わることはご存知でしょうか。
そのため責任感があまりない方が多く、どうしても中途半端な仕事になりやすいのが問題。
本来であればハローワークが、求人内容に責任を持ってチェックする義務がありますが、受ける企業が離職率の高いブラック企業だとしても窓口では教えてくれません。
教えてくれないというよりも、実際にはもっと別の理由があります。
企業の情報を何も知らないから
彼らは企業の情報を何も持っていません。1年でいなくなるので、そこに責任の持ちようがありません。
というよりも、無料で求人できることから、あまりにも多くの企業が求人票を出すために、精査している時間などないのです。
そのため希望に合いそうな企業を機械的に割り出し、求職者へ渡して取り次ぐ、という流れ作業にならざるを得ません。
たとえば転職エージェントであれば「この会社はあなたの考え方に合わない」と教えてくれるエージェントもいます。
転職サイトであれば、今は会社の評判を見れる仕様になっている転職サイトもありますよね。
知り合い経由での採用であれば、求人の質を知るのはさらにかんたんでしょう。直接聞いて情報を得ることができますから。
ですがハローワークはそれが事実上できず、当然ブラック企業の情報も把握はできません。彼らの仕事は、受けたい会社がどんな会社なのかを把握する仕事ではないのです。
新卒採用のときと違い、第二新卒では受けたい企業の情報が希薄で、情報も自分で手探りでしょう。
ハローワーク経由で転職活動をすると情報がどうしても狭くなるため、不利な状態で転職活動をしなければなりません。
そのため第二新卒でハローワークを使うのは、最もリスキーな手段だということを肝に銘じる必要があります。
やはりいい会社を相手にしている、転職エージェントや、それなりに会社情報を精査している転職情報媒体を利用するのが理想でしょう。
第二新卒にオススメできない理由②ハローワークでは全国各地の求人を選べない
ハローワークには警察署や消防署と同じく管轄が存在します。これが求人検索をハローワークで行うときには大きなネックになることに。
ハローワークインターネットサービスを使えば、自宅のパソコンから全国各地の求人を見ることができます。
ですがハローワークの窓口にその情報を伝え、求人票をハローワークで探して受けたい企業に連絡をとってもらうという二重の手間がかかることに。
せっかくのインターネットなのに、その良さを活かしきれていないのが現状です。
ハローワークでは管轄が決められているために、窓口では管轄内の求人しか見れません。他府県の情報を提供できないシステムなのです。
みすみすチャンスを逃してしまうことにもつながるケースもあるでしょう。
ネット求人サービスはあるが活用しづらい
ハローワークインターネットサービスを活用すれば、全国の求人を受けられますが、窓口の職員の対応があまりよくないはずです。
なぜならハローワークの職員には指導方針があり、基本的には自分の管轄する地域の求人を受けてもらい、地元企業のために貢献するのが目的のため。
役所の管轄のため、地域貢献が第一にあるために、県外への就職に関しては積極的にサポートが受けられないのが実情といったところでしょう。
第二新卒から就職活動をする場合、この問題もチャンスを逃す理由となりやすいです。
第二新卒にオススメできない理由③ハローワークでは劣悪な求人が隠れている
ハローワークは基本的にどんな会社の求人でも掲載しなければなりません。
そのため劣悪な労働環境の会社であっても、断ることができないのです。
つまりブラック企業も多く混じっているという点に注意が必要でしょう。
ブラック企業の求人を把握できない!断れない
ハローワークがおすすめできない最大の理由がここにあります。
求人の質があらゆる採用媒体の中でも、とくに玉石混交なのがハローワークです。
あまりにも条件の悪い求人が多いために、平均的に見ればそこまで質のよいとはいえないレベルの求人でもよく見えてしまうマジックもあります。
最低賃金が当たり前で、月給30万円ほどの求人をハローワークで見かけたら、年間休日数や一か月の労働時間をチェックしてみてください。
一時間あたりの労働時間が、限界値であることに気づくはずです。
本来であれば、労働基準法に抵触するような条件の求人は除外すべきですが、役所という公共のサービスのために排除がむずかしいのが実態。
ハローワークでは、公共性を重んじるために、本来行うべき求人票のチェック機能がありません。
第二新卒にはオススメできない!人事から見たハローワークの姿
ハローワークは、第二新卒から希望の職種へ転職するのにオススメはできません。
かなり条件の悪い中での求職となるため、いい条件の会社へ転職するためにはかなり厳しい戦いとなるはずです。
人事担当者から見ると、ハローワークはどうなのか、という点について解説します。
無料だからとりあえず求人出すけど
ハローワークの求人は無料で掲載できます。
そのためハローワークには一応求人を出しますが、本命は転職エージェントか転職サイトです。
お金をしっかりかけてでもよい人材を採用したい、と考えているので、どうしてもハローワークの優先順位は低くなるもの。
企業の人事は、ハローワークから面接に来る転職希望者にあまり期待をしていません。
とくに年配の人事部長や人事の役員クラスからは、ハローワーク経由の求職者は期待できないと考えている人は多いもの。
理由は単純なもので、雇用保険の失業給付を受けるために応募している人が多いから。
この失業給付金を手に入れる目的だけに面接に来て、いい加減な態度で面接を受ける求職者が後を絶たないのです。
現在は法律があり、面接をせずに求職者を不採用にすることはできなくなっているため、かならず面接を行わなければなりません。
そのため不まじめな求職者が多く交じる恐れがあるため、その中からいい人材を探し当てるのは非効率というわけです。
ハローワークに負のイメージがのある採用担当が多いため、内定までの道のりがとても厳しいことが分かります。
タダほど怖いものはない、というのが人事部でのハローワークの認識です。
第二新卒からの転職にオススメ!人事の本命は転職エージェント経由
お金をかけてまで採用したいと考えている人材と、ハローワークで面接に来た素性の分からない人材、どちらを優先するかはハッキリとしています。
お金をかけて採用した人に対しては、面接の時点でしっかりと見定めますし、企業は本気で育成したいと考えるもの。
単純にハローワークから来た人材には、どうしても警戒心を抱いてしまうものなのです。
もちろんハローワーク経由で入社しても、活躍すれば見る目も変わるはずですが、内定を勝ち取るまでが厳しいということ。
それなら最初から期待されて面接を受けらる、転職エージェントで面接を受けたいものですよね。
第二新卒からの転職でも、圧倒的に転職エージェントをオススメします。
第二新卒の転職なら転職エージェントの利用が必須!
ハローワークでの転職活動は上手くいかないことは書きましたが、他の媒体にもそれぞれデメリットがあります。
ハローワークに次いでお金のかからないリファラル採用は、知人の紹介を受けての転職になりますから、あまりに仕事が合わなくてまた転職したくなった時に、辞めづらいというデメリットがつきもの。
転職サイトは玉石混交で、ライバルがとてつもなく多くなる傾向にあります。たった1人しかない求人枠に30人以上の応募者が集まることも少なくありません。
転職サイトは全国各地からライバルが同じ求人めがけてエントリーしてきます。求職者の質も面接までは分かりません。求職者の質が一定していないということは採用側の選考基準も変わります。
本来はこのレベルで採用すると決めていたラインに求職者がいたとしても、求職者の中に一人でも飛び抜けた人材が混じっていれば、その求職者に採用枠を取られてしまうでしょう。
ライバルが増えるほど選考基準が上がり、取れていたはずの内定も取れなくなってしまいます。
まとめ
ハローワークのデメリットを挙げさせてもらいましたが、人事担当者から見た『できればハローワーク以外を選んだ方がいいよ』という意味がおわかりいただけたのではないでしょうか。
限られた貴重な時間を無駄にしないように、第二新卒専門の転職エージェントを活用して、転職を成功させましょう。
第二新卒の方にオススメの転職エージェントは、下記の記事でくわしくご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
>>【3社だけでOK!】第二新卒の転職活動で使うべき転職エージェント