第二新卒から転職を決めるときに悩むこと、そのひとつに「どれくらいの確率で転職に成功できるのか」ということでしょう。
第二新卒と呼ばれるチャンスは、たった一度だけですから、この時期を失敗してしまうと、希望する会社への転職は閉ざされる恐れが高いことから、転職率については把握しておきたいものですよね。
今回は第二新卒の転職成功率についてくわしくご紹介します。
目次
2023年現在 第二新卒の転職成功率は飛び抜けて高い!
第二新卒の転職成功率は飛び抜けて高いです。
具体的なデータがないため、数字で紹介するのはむずかしいのですが、人事の担当者の肌感覚では80%以上方が成功しているのではないかと思います。
実際のところ現在の会社で勤務しながら転職活動をすることを考えれば、実際の転職率はもっと高いと考えてよいでしょう。
それほど大手の企業は第二新卒者を求めているのです。
若者の安定志向が顕著になった!
若手の安定志向は、好景気なのにも関わらず所得が上がらないため、さらに顕著になってきたと言えます。
今も昔も日本人の転職希望者が企業に求めるのは、安定した生活を送れる保証であり、大企業に入り定年まで勤めたい、という意識が近年ではさらに高まりの様相。
大企業の正社員の椅子に座れば勝ちで、なかなか手放したくないという方が多いのです。
これまでは中々、大企業の正社員の椅子が空くことはありませんでしたが、どんどん社員が辞めるという問題が後を絶たず、日本の転職市場で大きな変化が起こっています。
そのため若者が足りず、第二新卒の採用に躍起になっているという状態。
現在の転職市場は、なんと有効求人倍率が1.59倍という状況で盛り上がっています。
参考:厚生労働省 一般職業紹介状況(平成30年4月分)について
発表されている情報を見たうえで、人事担当者の採用現場での体感値として、有効求人倍率が上昇している上に若手の転職希望が来ないためにどの企業も必死なのです。
企業は採用に意欲的で、60%以上の企業が第二新卒者を採用したいと考えているほど。
「一体、日本の若者はどこにいってしまったんだろうか」と思えるほど、求人をかけても若者が面接会場や会社説明会に出現しないために困惑しているほどです。
第二新卒の転職成功率が高い理由・20代というだけでうれしいのがホンネ
第二新卒は20代であり、とても貴重な戦力です。
会社の将来を担ってくれる、20代の転職希望者が減少してしまっている現状と、社内の平均年齢が上がり、未来を担う若手がほとんどいません。
ある部署は平均年齢が30代なのに、ある部署は平均年齢が50代となるなど、社内的な年齢構成が崩壊気味なのが現状。
社内の年齢構成を高度成長期のように、若者だらけにするのは無理とは承知のうえですが、それにしても悲惨なのが会社の実情なのです。
若手が欲しくてたまらないにも、関わらず全く集まらない状況というわけなんですね。
若手が育っていないため、定年延長を70歳まで繰り返さなければならない状況が企業規模に問わずあり、生き残りをかけて若手をかき集めなければならないのが企業の実態。
つまり第二新卒者にあまりにも有利な状況なのです。
若手が採用できずシニア世代の採用に踏み切る会社も続出するほど
シニア層の採用に踏み切る企業も出てきました。
これまで敬遠されていた50代の転職希望者を採用し、65歳までできる仕事をやってもらって、その間に若者を欠員補充したいと考えているのです。
40代を積極的に採用する会社も増えている。
若者が採用できず、シニア採用にまでは踏み切れない企業は、40代を狙って求人をかけていいます。
40代であれば次はないですから、踏ん張ってくれます。そのため若手より定着率が高いというところもメリット。
ですが根本的な原因は、若者が採用できないから仕方なく40代の転職希望者を採用しているというわけです。
転職成功率が高くても失敗!?第二新卒の転職失敗例
第二新卒は転職が成功しやすいからこそ覚えておいていただきたいことがあります。
もしこれからあなたが転職したいと考えたときに、かならず考慮しておくべきこと。
それは今の仕事がいかに過酷で嫌なものでも、まずは冷静になることです。
まだ2年ほどの職務経験がないわけですから、今の現状を見て不安になるのも無理はありません。
この不安に負けてしまい、いきなり転職活動を開始し「どこでもいいから内定を取ろう」とはならず、「転職はしたいけど、ここは絶対に譲れない」という条件を持つことが大切です。
今の感情に流されず、将来的なことを考えた判断が一番重要なのです。
たとえば残業が嫌いなのに、憧れだけでシステムエンジニアのような職種を選んでしまうと失敗しやすいです。
システムエンジニアの世界は慢性的に人手不足なので、第二新卒であれば即採用されますが、当然どの企業も残業は当たり前の世界。
システムエンジニアが慢性的に人手不足なのは、そもそも国内にエンジニアの数が足りていないことにあり、そのため長時間の労働を余儀なくされているから。
残業が嫌なのにシステムエンジニアに転職しても失敗してしまうだけです。
ですから残業したくないという理由で転職するのであれば、残業の少ない職種に絞っての転職活動を行うようにしてください。
第二新卒で元々は営業職だった方が、システムエンジニアへ転向後、すぐに退職してしまった失敗事例を見てみましょう。
職種に対して理解が浅かったゆえの失敗!
とあるメガバンクのリテール営業に配属された大卒の方は、給料こそ安定しているものの、残業が多いことに不満を募らせていました。
やがて「事務系の営業職だから不満が出る」という結論に達し、「クリエイティブな仕事ならば楽しく働けるだろう」という判断でメガバンクを退職し、転職を開始します。
その後に彼は規模の小さな企業にシステムエンジニアとして転職しました。
しかし転職してみると、メガバンクの方が人間関係はきつくても、残業時間はずっと短かったのです。
中小規模のベンチャーであるIT系企業は、基本的に激務で日付が変わるまで残業するのは当たり前の世界。納期も顧客の都合に振り回される仕事です。
つねにに仕事のプレッシャーに潰されそうになる毎日で、システムエンジニアそのものが未経験でした。
業務はできない上に仕事の基礎知識もないため、家に帰ってからも勉強しなくてはなりません。
このようなプレッシャーに耐えきれず、結局彼は会社を辞めてしまうことに。
職種に対する理解不足で起こる、典型的な転職の失敗ですが、このような事例はとても多いです。
とくに第二新卒の方は、まだまだ若くてなんでもできると思い込んでしまいやすいのですが、そもそも残業が嫌いならば選ぶべき職種というものがあります。
第二新卒の転職成功事例
第二新卒での転職で見事に成功し「転職して良かったです!」とコメントをくれた第二新卒の方がいます。
彼は24歳の元金融機関で勤務していた方でした。
金融機関に憧れて入社したものの、ほとんど前向きな仕事ではなく、後ろ向きな債権回収などを行うような仕事ばかりだったそうです。
社会貢献などはなく、ただお金を回収するだけの日々に嫌気がさして転職を決意します。
現在はメーカーの営業職としてノビノビと仕事をしています。転職後の本人の面談でもこのような言葉が出てきました。
彼のコメント
金融というものに新卒の段階では憧れていたのですが、お金の回収ばかりをさせられて営業職という名目で仕事をしていたけれど、やりがいはまったくありませんでした。
現在は製造業の営業職に転職できたので、現場の人達と納期で揉めることはあっても、相互信頼があり楽しく仕事をできています。本当に転職してよかったです。
このような感想を語ってくれる第二新卒の方もいるのです。
仕方なく誰もが嫌がる仕事をやっていたようですが、製造業は基本的にのんびりした勤務なので、会社の雰囲気も良いと感じるそうですよ。
このように仕事に負の側面多いために辛いと感じている人は、転職することで前向きな仕事に携われてやりがいを感じられる人も多いのです。
譲れない条件を持って転職活動を進めるようにしてください。
第二新卒は業界未経験であったとしても採用されるので大丈夫ですよ。
転職成功率は心配しない!職種と業種選びが転職成功の秘訣
第二新卒であれば、基本的に転職率の心配をする必要はありません。
そのため転職に成功するためには、職種と業種を慎重に選ぶことを大切にしてください。
自分自身が選んだ転職先であっても、職種ごとに求められている能力や労働時間の問題があるため、慎重になる必要があります。
第二新卒の採用ハードルが下がっているからこそ、職種や業種を選び抜くという意識を持ってください。
これを誤ると何度も転職する事態に陥り、どんどんキャリアを落としてしまうかもしれません。
このサイトでは職種別・業種別に絞って第二新卒転職のノウハウをくわしく書いていますので、ぜひ参考にしてください。
第二新卒者は転職エージェントを活用して転職成功率をアップさせよう
転職エージェントを積極的に活用し、内定獲得を目指しましょう。
企業は求人広告を転職サイトで採用できない状態が続いています。
人が採用できるかどうか分からない転職サイトに求人広告を出し続けるくらいであれば、転職エージェントで確実に内定が出てからお金を支払う方がマシ、と考える企業が増えています。
とくに第二新卒は売り手市場なので、転職サイトやハローワークで転職活動をするよりも、転職エージェントで確実に業種と職種を絞る方が情報も多く安心です。
転職エージェントを積極的に活用することで、内定獲得を目指しましょう!
第二新卒や既卒の方にオススメの転職エージェントは、下記の記事でくわしくご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
>>【3社だけでOK!】第二新卒の転職活動で使うべき転職エージェント