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第二新卒や20代の転職面接で聞かれる「5年後の自分のビジョン」の答え方

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新卒者と違い、第二新卒や中途採用者の場合は、社会人経験者として区別して扱われます。

その中で第二新卒や中途採用者の面接でよく聞かれる質問に「5年後のビジョンは?」というものがあることはご存知でしょうか。

この質問は思っているより重要で、大きな企業の人事ほど聞いてくるケースが多いため、どう答えるかを考えておく必要があるかもしれません。

この記事ではこの質問についてくわしく解説します。

 

なぜ人事は第二新卒や中途採用者に5年後のビジョンについて質問するのか

人事が20代の転職希望者に面接の場で「5年後のビジョン」について質問するのは、仕事に対する意欲の確認のためが一番大きな理由です。

とくに第二新卒の場合は、大卒で入社してから3年が経過する前の早い段階での離職になります。

転職したあとに、どのように仕事を行うのかについて、しっかりとしたビジョンがないとまたすぐに辞められてしまう可能性がありますよね。

またそれだけでなく、企業側のニーズをしっかりと満たしている人材かどうか、会社にマッチした人材かどうか、という重要なポイントを知るためでもあります。

5年後のビジョンを確認することで、これらの確認を明確にできます。

企業の規模にも左右されますが、5年後に中間管理職になっているような企業もあれば、まだ平社員という企業もありますよね。

キャリアに対する転職希望者の考え方との相違が起こらないようにしたいと考えています。

第二新卒者の場合、自身が考えていたような会社と違う、という理由で辞める方も多いため、念入りに確認したいのです。

早期離職を防ぐ目的もあるということですね。

 

第二新卒者にも必要!5年後のビジョンと具体的な目標

採用する企業にとって、マッチングのためにも5年後のビジョンは大切なのですが、転職希望者にも大切です。

5年後にどうなっていたいのかを具体化することで、転職活動の軸ができ上がるので仕事を探す上での苦労が減ります。

どんな仕事をしたいのか、なぜその仕事をしたいのかなど、5年後の自分を考えると具体的に出てくるでしょう。

プライベートで結婚する、お金を貯めるといったプライベートの目標ではなく、正社員として5年後にどうなっていたいのかのビジョンについて考えてみてください。

転職先で特定の職種に就いて、その道のプロフェッショナルになるという目標でも良いです。

それ以外であれば、5年後には役職をもらってリーダー的な役割を果たしている、などでも問題ありません。

5年も仕事を経験すれば、特定の職種においてはプロフェッショナルとして、難しい仕事を任せてもらえる可能性もあります。

それだけでなく役職について、リーダー的なポジションを果たしている可能性も高いです。

あるいは現場の第一線で頼られる存在になっている可能性もあります。

漠然と「こうなっているかも知れない」と答えるのではなく、「こうなっていたい」と伝えるようにしてください。

漠然で曖昧とした答えを返すと「あまり将来について考えていないな」と面接官に考えられてしまいます。

 

5年後のビジョンの適切な答えは面接を受ける企業でも異なる

企業規模で5年後のビジョンの答え方には正解・不正解があります。

5年後のビジョンを面接の場で面接官に伝えたとしても、それが会社側の用意しているキャリアパスと大きく離れている場合にはまず内定は出ません。

企業規模によって答え方には違いがでてきますので、企業規模別に答え方を紹介します。

大切なことは企業側の目線に立って5年後のビジョンを伝えることです。

 

大企業の場合の5年後のビジョンの伝え方は?

大企業(従業員数が1,000名を超えるような企業)の場合、専門職としての採用を行うより、どの部署でも仕事ができる総合職としての採用になる可能性が高いです。

求人票にも恐らく「将来的には全国転勤の可能性があります」と記載されていると思います。

第二新卒として採用された直後の場合、特定の職種で働けますが、入社後は全国のどこでも仕事ができる制度の中に組み込まれる可能性が高いです。

なぜなら大企業では、その会社内の仕事に精通して仕事を回せるようになる、という点を目標に人材の育成を行っているから。

他の会社でも通用するような仕事のやり方を覚えるのではなく、社員へその会社内に特化した仕事を教えるのが、大企業の社員育成方針なのです。

仕事の体制を考慮した5年後のビジョンの答え方をする必要があります。

回答例

私の5年後のビジョンはお金に精通した総合職になっていることです。現在は営業職をしていますが、転職して御社に入社したあとは経理職としてキャリアを積みたいと思っております。

経理職は会社全体のお金の流れを把握することが可能です。何よりもお金周りのことをしっかりと理解した上で、さまざまな仕事に取り組むことは、どの部署でも大切だと考えております。単純な特定の職種のプロではなく、御社に貢献できる人材になりたいと考えております。

このように特定の職種を軸に、さまざまな仕事に挑戦するという答え方が最も理想的です。

大企業は社内業務の全般をこなせる人材を必要とする傾向が強いので、そのポイントを抑えるようにしてください。

 

中小企業の5年後のビジョンの答え方は?

中小企業に対して5年後のビジョンを答える場合には、社内の仕事に特化した人材よりも、特定の職種のプロフェッショナルになって活躍したいという考え方を伝えるようにしてください。

理由としては中小企業は、基本的にジョブローテーションがありません。

1度特定の仕事に配属されたら、その部署でずっと同じ仕事をしなくてはならないのです。

配属替えなども少しはありますが、そもそも大企業ほど部署の数がありません。

また配属替えがごくまれにあったとしても、最終的には前の部署に戻ることを前提としていることが多いです。

一度配属された部署から他の部署へ行っても、最終的には元の部署に帰ってくることになります。

特定の職種に精通したプロフェッショナルになっていなければ、コアになる仕事のスキルがありません。

そのためコアになるスキルがしっかりしていないと、年齢を重ねるほどになるほど働きづらさを感じることに。

回答例

私の5年後のビジョンは御社に人事として入社して、人事のプロフェッショナルになることです。採用面接だけでなく就業規則改定や会社全体を巻き込んだ仕事の進め方ができるようになることが5年後の目標であり、ビジョンです。

このように特定の職種でプロフェッショナルを目指している旨をアピールするのが得策です。

 

ベンチャー企業の5年後のビジョンの答え方

ベンチャー企業の場合、5年後のビジョンの答え方は特殊です。

なぜならベンチャー企業の場合、仕事の基礎になるものが確立されていません。

そのため純粋に「これがやりたい」という伝え方をするのが、一番意欲を示せるためです。

ベンチャー企業はある種、理念だけで事業を推し進めている部分が大きく、ここに共感できないと仕事を続けることができません。

回答例

私の5年後のビジョンは、御社の理念と同様に社会へどれだけ貢献し、信頼されるかという点です。私は5年後に営業職として、御社の製品を世に広め、そこを通じて社会から信頼される人材になりたいと考えております。

ベンチャー企業の面接を受ける場合は、ホームページやメディアをチェックすることで、事前に情報を得る努力をしてください。

ベンチャー企業でとくに注意してほしいのですが、社長名や社長の理念をしっかりと確認してから面接に行くこと。

新しい企業ですから、理念に共感できない人材は雇用しない傾向にあります。

 

5年後のビジョンの受け答えは第二新卒者が能力を示すチャンス

5年後のビジョンは仕事能力を示すことにも一役買っています。

5年後のビジョンを明確に示せる人材は、一般的に優秀だと言われていますし、実際にそうでしょう。

会社が第二新卒に期待しているのは、若さから来る発想力への期待だけでなく、ロジカルに仕事を捉える能力です。

ロジカルシンキングは、そのまま論理的な思考のことですが、5年後のビジョンを受ける会社へロジカルに合わせることが大切。

うまく話すことができれば、論理的な考え方ができる考えられる場合も多いです。

これから大企業やベンチャー企業に限らず、ロジカルシンキング能力は必要。

新しい風を社内へ通すことで、これまで突破できなかった問題を解決するために、あなたのような戦力を雇用するのです。

5年後のビジョンの伝え方として、ロジカルに答えられるようにしてみてください。

 

5年後のビジョンを転職希望者自身が整理するには?

あなたは5年後のビジョンについて、しっかりと答えられるようになるべきです。

先ほどは、5年後のビジョンの企業別の模範解答を示しましたが、もちろんあくまで模範例。

正解はないので、自分自身の中でビジョンを整理しておく必要があります。

企業に合わせるばかりで、自分自身が本当にやりたいと思えるビジョンが持てなければ結局のところ、転職しても不満を持つ恐れが高いのでしょう。

企業に雇われるための5年後のビジョンも大切ですが、自分自身のビジョンを持つことがなによりも大切なのです。

 

本当にやりたい仕事からビジョンを描く

本当にやってみたい仕事からビジョンを描くのが一番理想的です。

理由としてはどうしてもこの仕事がやってみたいと思えれば、自然と前向きな気持ちでビジョンを描くことができます。

たとえば現在は営業職をしていても、将来的には管理部門のマネージャーや、IT系企業でプログラマに挑戦してみたいというパターンの場合です。

現在行っている仕事とは、大きなギャップのある仕事に就こうと考えている第二新卒の場合、本当にやりたい仕事を明確にしてから5年後のビジョンを作ってみてください。

「現在は営業職をしていますが、将来的には管理部門を統括するような立場になりたいと考えています。そのためにまずは経理の仕事を覚えて管理部門の仕事を習得して、5年後に経理の仕事は全てわかるようにしておきたいです」

というようなビジョンでも問題ありません。

現在の仕事とやりたい仕事に隔たりがある場合には、活躍している姿をしっかりと面接官に伝えることが大切です。

 

第二新卒は背伸びしないことも大切

どうしてもキャリアのビジョンが思い描けず、5年後のビジョンなんて考えられない、という方もいるのではないでしょうか。

もしそうなら、このように答えも参考にしてください。

参考

正直にお話をしますと、まだまだこれから仕事を覚えていくという最中にあることもあり、明確に5年後のビジョンを描けているかというとそうではありません。しかし、将来的には営業職として部下を持ちながら仕事をしたいと考えています。

御社に転職した後に、5年間はまず必死に目の前の仕事をこなすこと実力をつけてからまた、成長した自分自身が答えを出すと考えています。

目の前の仕事に一生懸命取り組むことが今の考えで、管理職のポジションを目指して仕事をしてみたい、というのも立派なビジョンといえますよね。

ゴールは見えているけれど、そこに至るまでの過程は努力して見出したいという答え方も前向きな答え方です。

 

今している仕事を含めて5年後のビジョンを答える

5年後のビジョンを相手に伝える場合、今のあなたの仕事に絡めるとビジョンを伝えやすくなります。

なぜなら今の仕事ならじゅうぶん経験があるはずなので、将来的にはどのような姿になるのかをある程度は把握できているためです。

回答例

現在している仕事を無我夢中でこなしているうちに、見えてきた目標がありました。営業職としてさまざまなお客様に1年間以上営業をしてきたのですが、相手の立場に立って物を考えることで利益が大きく出るということが理解できたため、相手の要望をできるだけ聞いて動けるようになりました。

私の5年後のビジョンは相手の立場に立って会社の利益に貢献することと、もしも後輩が私にできたらその経験を伝えることで私自身も成長できているという実感を持ちながら仕事をすることです。

このように今している仕事の中から、5年後のビジョンが見えてきたという伝え方もとても好感度が高いです。

後輩育成にも活かせる経験を積みつつ、目の前の仕事を一生懸命にこなせる人材は、じつはあまりいません。

難しいことをやってみたいと伝えることはとても大切なことです。

 

ビジョンを面接で伝える場合には相手の立場を尊重しよう

5年後のビジョンをじょうずに伝えるコツは、相手の立場に立つことです。

第二新卒くらいの年齢であれば、今日のことすら必死なはず。

そのため5年後なんて、見えてる人は少ないのが本当のところでしょう。

ときには「こんな質問に意味があるのだろうか」と腹立たしくなるかも知れません。

しかしながら、この質問に対する明確な答えを持っていれば、自分自身のためにもなります。

人事担当者も、面接に受かるテクニックのためにビジョンを持って欲しいわけではないのです。

 

5年後のビジョンを整理しておく大きなメリット

5年後のビジョンを整理しておけば、転職先に内定したあとに、仕事をしていく中で乗り越えていける可能性が高まります。

第二新卒で転職したすると、はじめは新天地での新しい仕事に胸を躍らせることになります。

ですがしばらくすると、前にいた会社とのギャップに悩むようになる人も多くなるもの。

転職後に仕事とのギャップを感じた場合は、まず初心を思い出すことが大切です。

とくに第二新卒で大企業から中小企業に転職したとします。やりがいを求めて。

大企業時代は、下請け会社さんや子会社がやってくれていたような細かい仕事を、自分たちですべてやらなければなりません。

汚れ仕事だってたくさんあるでしょう。

大企業ではしなくて良かった仕事が当たり前のようにたくさん求められます。

「こんな雑用のようなことは、俺の仕事じゃない」と辞めていく第二新卒の子も多いのですが、明確なビジョンを持っていれば耐えることができるでしょう。

そもそも仕事とは本来、人がしたくないことをする対価なので、当たり前なのです。

社内で起こっていることよりも、会社の利益に貢献し、自分自身も成長するに集中できれば、いらないプライドから解放されて仕事に打ち込むことができます。

5年後の自分自身の姿を見据えていれば、多少の理不尽な目に遭っても負けることがありません。

 

言わない方がよい5年後のビジョン

面接の中で言わない方がよい5年後のビジョンもあります。

これを言ってしまうと、採用されなくなってしまう恐れが高いので、しっかりと対策をしてくようにしてください。

 

「起業を将来考えている」

5年後のビジョンとして起業を将来考えており、そのためにしばらく経験を積みたいと答えられる方がいらっしゃいます。

正社員として第二新卒で転職を考えている場合は、間違いなく話さない方が無難です。

なぜなら正社員は、65歳の定年まで会社に雇用されることが前提なので、起業するまでの繋ぎとして正社員になっておきたいという5年後のビジョンはNGなのです。

どうしても起業したいという5年後のビジョンがある場合でも、面接の場では伏せるようにしておいてください。

起業した旨を伝えてしまうと「5年したら会社を辞めてしまうのか」という風にネガティブに捉えられかねません。

教育コストがすべて無駄になるので、嫌がられます。

起業する事自体は前向きでとても良いことなのですが、5年で辞めると宣言している人材を雇う企業は少ないです。

 

漠然とし過ぎたビジョン

漠然とし過ぎたビジョンも気を付けるようにしてください。とくに新卒のときとは違い、第二新卒での採用です。

第二新卒はすでに社会人としての経験が一定以上あるため、漠然としすぎたビジョンを答えられても面接官が困ります。

できるだけ具体的に答えましょう。

 

自信なさげな答え方はNG

第二新卒者は、面接時に謙遜の意味で自信なさげに答えることが多いのですが、5年後のビジョンを答えるなら自信を持って伝えるべきです。

自信過剰に思えるくらいで面接の場でちょうどいいくらいでしょう。

なぜなら面接慣れしていない場合は、話すほど話の調子がしりすぼみになっていく傾向にあるからです。

「5年後のビジョンが思い浮かぶほど仕事に打ち込んだわけではないのですが、将来的にはマネージャーのポジションを目指して仕事をしたいと考えています。」

出だしからマイナスな印象の言葉を使わないように注意してください。

 

志望動機とかけ離れた5年後のビジョン

5年後のビジョンを面接官が問いかける前に、まずは志望動機を聞かれる可能性があります。

志望動機を聞かれたあとに5年後のビジョンを答える場合は、志望動機とマッチしているかどうかも考えるようにしてください。

たとえば「研究職に就きたいと考えたのは御社の研究職であれば純粋に研究のみを行い、技術者として第一線で活躍し続けられると考えたためです。」と答えていたとしましょう。

そのあとに「研究者としての研究を続けていき、会社の利益に貢献することと、後輩への育成指導を行うことによって将来的にはマネージャーのポジションにつきたい。」と答えてしまうと違和感を感じます。

できるだけ志望動機とマッチさせて5年後のビジョンを答えるようにしてください。

矛盾してしまうと「結局、うちにきて何がしたいのだろう。現職が嫌で辞めてくるだけなのかな」と面接官は困惑してしまいます。

 

転職エージェントを活用しよう!

5年後のビジョンを明確にするためには、転職エージェントを積極的に活用することをオススメします。

理由としては、5年後のビジョンに関しては、人に伝えて言葉にすることで明確化する傾向にあるためです。

また第二新卒の転職希望者本人に、担当者が一人専属でつくケースがあります。

担当者は5年後のビジョンをしっかりと「言葉」にすることに長けていますし、企業側と転職希望者の双方の目線にたったアドバイスをしてくれるでしょう。

とにかく転職活動を成功させるなら、転職エージェントを積極的に活用するのが最短の道です。

第二新卒の方にオススメの転職エージェントは、下記の記事でくわしくご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

>>【3社だけでOK!】第二新卒の転職活動で使うべき転職エージェント

 

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